ハンドモデルによる内耳形態の学習効果 :「バンバン, フッ, カチャッ」メソッド

「緒言」本研究の目的は医学生たちが医師国家試験に向けての勉強の中で, 内耳の解剖, 特に三半規管・蝸牛・内耳道の位置関係を覚えやすいように印象づけるオリジナルメソッドを考案し, その学習効果を測ることである. 医学部生にとって, 内耳の解剖というと少し遠い存在なのかもしれない. 自分の解剖実習を振り返っても, 腹腔内臓器や筋肉には多大な時間が割かれたが, 内耳の解剖について学んだ時間はほとんどなかったように思う. しかし医師国家試験にも三半規管など内耳の画像問題は出題されており, その位置関係を知っておくことは必要である. そして, はたして耳鼻咽喉科医たちでさえも位置関係を正解できるであろう...

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Published inEquilibrium Research Vol. 78; no. 3; pp. 157 - 163
Main Authors 御子柴, 郁夫, 大島, 猛史, 地家, 真紀, 鴫原, 俊太郎, 三浦, 正稔, 戸井, 輝夫, 野村, 泰之, 岸田, 杏子, 増田, 毅, 木村, 優介, 岸野, 明洋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本めまい平衡医学会 30.06.2019
日本めまい平衡医学会
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ISSN0385-5716
1882-577X
DOI10.3757/jser.78.157

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Summary:「緒言」本研究の目的は医学生たちが医師国家試験に向けての勉強の中で, 内耳の解剖, 特に三半規管・蝸牛・内耳道の位置関係を覚えやすいように印象づけるオリジナルメソッドを考案し, その学習効果を測ることである. 医学部生にとって, 内耳の解剖というと少し遠い存在なのかもしれない. 自分の解剖実習を振り返っても, 腹腔内臓器や筋肉には多大な時間が割かれたが, 内耳の解剖について学んだ時間はほとんどなかったように思う. しかし医師国家試験にも三半規管など内耳の画像問題は出題されており, その位置関係を知っておくことは必要である. そして, はたして耳鼻咽喉科医たちでさえも位置関係を正解できるであろうか. そこで今回, 医学部生に対し, 内耳構造を理解しやすいようにオリジナルなメソッドを考えて, 効果的な学習法となるかどうかを検証し, 学習効果度を測った. 「対象と方法」対象: 日本大学医学部5年のBed Side Learning (BSL)学生で, 本研究の施行と調査用紙の配布回収が可能であった30名.
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.78.157