画像診断・病理診断報告書の未読に対する当院における医療安全的取り組み
「はじめに」 画像・病理検査を行った際に報告書を確認しなかったため, 想定していなかった診断に気付かず, 治療の遅れを生じた可能性のある事例が全国的に発生しており, 報告書の確実な確認とその後の適切な対応は, 医療安全上の課題となっている. 画像・病理診断結果を検査依頼医が確認するのは当たり前のことであるが, 複雑な状況が起こる医療において, 報告書の確認忘れや重要所見の見落とし防止を医師個人に委ねるのみではこのような事例を防ぐことは難しく, 病院全体として取り組む必要がある. 本稿では当院における画像診断・病理診断報告書の見落とし防止のための医療安全対策を紹介する. 「背景」 日本医療機能評...
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Published in | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 73; no. 2; pp. 175 - 177 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
北関東医学会
01.05.2023
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ISSN | 1343-2826 1881-1191 |
DOI | 10.2974/kmj.73.175 |
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Summary: | 「はじめに」 画像・病理検査を行った際に報告書を確認しなかったため, 想定していなかった診断に気付かず, 治療の遅れを生じた可能性のある事例が全国的に発生しており, 報告書の確実な確認とその後の適切な対応は, 医療安全上の課題となっている. 画像・病理診断結果を検査依頼医が確認するのは当たり前のことであるが, 複雑な状況が起こる医療において, 報告書の確認忘れや重要所見の見落とし防止を医師個人に委ねるのみではこのような事例を防ぐことは難しく, 病院全体として取り組む必要がある. 本稿では当院における画像診断・病理診断報告書の見落とし防止のための医療安全対策を紹介する. 「背景」 日本医療機能評価機構医療事故情報収集事業は, 医療安全情報で「画像診断報告書の確認不足」(2012年2月No.63), 「病理診断報告書の確認忘れ」(2012年10月No.71)を取り上げ, 注意喚起がなされてきた. |
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ISSN: | 1343-2826 1881-1191 |
DOI: | 10.2974/kmj.73.175 |