がん化学療法における薬学的介入に関するQOLを基盤とした医療経済学的研究

「はじめに」外来がん化学療法は, 外来通院日以外を自宅や職場で普段通りの生活を送ることができるため, 入院で行うがん化学療法よりQOLが高いと報告がある. 一方, がん化学療法は副作用の発生頻度が高く, 副作用は自宅や職場での生活に直接影響を及ぼし, 患者のQOLを低下させる. 外来がん化学療法は, 通院日以外を医療機関と距離を置くため, 患者は自身に起こる副作用に対して自分自身で判断し対処する必要がある. そのため, 薬剤師は薬学的介入を通じて患者指導及び最適な薬物治療を提供し, 患者のQOL向上に努めている. がん化学療法が広く外来で行われるようになった今日において, この薬学的介入の存在...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 144; no. 11; pp. 973 - 976
Main Author 田中, 和秀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.11.2024
日本薬学会
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Summary:「はじめに」外来がん化学療法は, 外来通院日以外を自宅や職場で普段通りの生活を送ることができるため, 入院で行うがん化学療法よりQOLが高いと報告がある. 一方, がん化学療法は副作用の発生頻度が高く, 副作用は自宅や職場での生活に直接影響を及ぼし, 患者のQOLを低下させる. 外来がん化学療法は, 通院日以外を医療機関と距離を置くため, 患者は自身に起こる副作用に対して自分自身で判断し対処する必要がある. そのため, 薬剤師は薬学的介入を通じて患者指導及び最適な薬物治療を提供し, 患者のQOL向上に努めている. がん化学療法が広く外来で行われるようになった今日において, この薬学的介入の存在意義は増している. 外来がん化学療法における薬学的介入の意義をQOLの観点から医療経済的評価を行ったので報告する.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.24-00090