小児の睡眠時無呼吸症候群と手術適応

「1. 診断」 「1. 診断基準および呼吸イベント定義」 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の小児と成人の定義の違いは 1. 無呼吸, 低呼吸の秒数の定義が異なる, 2. 診断に必要な無呼吸低呼吸指数(AHI), 臨床症状, およびAHIによる重症度分類が異なる, ことにある. 診断基準は睡眠障害国際分類第3版(ICSD-3)に基づく. 基準Aの臨床症状があり, かつ基準Bの終夜睡眠ポリグラフ(PSG)による閉塞性無呼吸低呼吸指数(OAHI)≧1/hであればOSAと診断できる. 基準CはPSGの施行が困難な2歳未満を対象とした基準であり, 適応範囲は狭い. 呼吸イベントの定義は米国睡眠学会のスコアリ...

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Published in日本耳鼻咽喉科学会会報 Vol. 119; no. 11; pp. 1444 - 1445
Main Author 鈴木, 雅明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会 20.11.2016
日本耳鼻咽喉科学会
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ISSN0030-6622
1883-0854
DOI10.3950/jibiinkoka.119.1444

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Summary:「1. 診断」 「1. 診断基準および呼吸イベント定義」 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の小児と成人の定義の違いは 1. 無呼吸, 低呼吸の秒数の定義が異なる, 2. 診断に必要な無呼吸低呼吸指数(AHI), 臨床症状, およびAHIによる重症度分類が異なる, ことにある. 診断基準は睡眠障害国際分類第3版(ICSD-3)に基づく. 基準Aの臨床症状があり, かつ基準Bの終夜睡眠ポリグラフ(PSG)による閉塞性無呼吸低呼吸指数(OAHI)≧1/hであればOSAと診断できる. 基準CはPSGの施行が困難な2歳未満を対象とした基準であり, 適応範囲は狭い. 呼吸イベントの定義は米国睡眠学会のスコアリングマニュアルに従う. 持続時間のみ成人(10秒以上)と小児(2呼吸分以上)にて異なる. 小児における重症度分類は1≦AHI<5/hが軽症, 5≦AHI<10/hが中等度, 10≦AHIが重症となる.
ISSN:0030-6622
1883-0854
DOI:10.3950/jibiinkoka.119.1444