あん馬における両足系の技術発達史的研究

「I 問題の所在と目的」 スポーツの発展にはスポーツ技術(sportliche Technik)(Fetz, 1972, p.287)の開発が大きく影響してきた. 例えば, 走り高跳びにおいてR.D.Fosburyが開発した「背面とび」(吉田, 2015, p.1295)や日本バレーボール界が編み出した「回転レシーブ」(櫻井編, 1998, p.98), 投擲種目での「回転式投法」(眞鍋, 2015, p.1301)などを挙げることができる. スポーツの発展は技術開発抜きに語ることはできないであろう. Meinel(1960, p.243)によると, スポーツ技術は実践のなかで発展, 変化し,...

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Published in体育学研究 Vol. 64; no. 2; pp. 501 - 519
Main Authors 佐野, 智樹, 渡辺, 良夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体育学会 16.12.2019
日本体育学会
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Summary:「I 問題の所在と目的」 スポーツの発展にはスポーツ技術(sportliche Technik)(Fetz, 1972, p.287)の開発が大きく影響してきた. 例えば, 走り高跳びにおいてR.D.Fosburyが開発した「背面とび」(吉田, 2015, p.1295)や日本バレーボール界が編み出した「回転レシーブ」(櫻井編, 1998, p.98), 投擲種目での「回転式投法」(眞鍋, 2015, p.1301)などを挙げることができる. スポーツの発展は技術開発抜きに語ることはできないであろう. Meinel(1960, p.243)によると, スポーツ技術は実践のなかで発展, 変化し, たえず実践において修正や改良が行われ, 全体的に, あるいは部分的に古くなっていくという. それゆえ競技を発展させてゆくためには, 絶えることなく技術開発を推進しなければならない. 体操競技の世界ではこれまでに数多くの技が開発され, 特に近年の技の難易度向上には目をみはるものがある.
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.19006