単純反応課題との複合が垂直跳び高のグレーディングに及ぼす影響
「I 緒言」 スポーツ活動においては最大努力より, 最大下での出力の調節を求められる場面が多い. 出力を段階的に分けることはグレーディングと呼ばれる(大築, 1988). スポーツ動作におけるグレーディングは個々の筋活動の調節より, それらの総和として表出される距離や速さなどのパフォーマンスの調節を指す場合が多い. これらは競技のパフォーマンスと深く関連することから, さまざまな動作におけるグレーディングが調査されてきた(伊藤・村木, 1997 ; 金子, 2017). これらの先行研究では, いずれも目標値と実測値との関係によってグレーディングを評価していることから, 対象者の主観的な努力度...
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Published in | 体育学研究 Vol. 64; no. 1; pp. 49 - 57 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本体育学会
17.06.2019
日本体育学会 |
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Summary: | 「I 緒言」 スポーツ活動においては最大努力より, 最大下での出力の調節を求められる場面が多い. 出力を段階的に分けることはグレーディングと呼ばれる(大築, 1988). スポーツ動作におけるグレーディングは個々の筋活動の調節より, それらの総和として表出される距離や速さなどのパフォーマンスの調節を指す場合が多い. これらは競技のパフォーマンスと深く関連することから, さまざまな動作におけるグレーディングが調査されてきた(伊藤・村木, 1997 ; 金子, 2017). これらの先行研究では, いずれも目標値と実測値との関係によってグレーディングを評価していることから, 対象者の主観的な努力度(以下「努力度」と略す)と客観的な出力(以下「達成度」と略す)との対応関係を評価していると捉えることができる. 多くの種目で行われる基本的な動作の1つとして, 跳躍が挙げられる. 跳躍高は離地時点での身体重心速度によって決定されるため(深代, 2007), 離地に至るまでの動作によって跳躍高は調節されている. |
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ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
DOI: | 10.5432/jjpehss.18042 |