距骨壊死に対する人工距骨置換術の経験

距骨壊死に対して人工距骨置換術を施行した2症例について報告する.症例1は68歳女性.足関節外傷後の歩行障害で当科受診.足関節底屈制限を認め,JSSF scaleは56点,X線上距骨荷重面の圧潰,MRIで広範な壊死所見を認め人工距骨置換術を施行した.術後1年で足関節ROMは改善し,JSSF scaleは87点となった.症例2は64歳女性.距骨骨折後歩行困難となり当科受診.足関節底屈制限を認め,JSSF scaleは28点であった.X線上距骨体部は粉砕,転位し,MRIで部分的に骨壊死を認めた.手術直後に人工距骨の亜脱臼を認めたが,ギプス固定中に自然整復された.術後1年で人工距骨のアライメントに異常...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 70; no. 2; pp. 218 - 221
Main Authors 松田, 倫明, 吉野, 伸司, 古賀, 公明, 恒吉, 康弘, 富村, 奈津子, 川畑, 英之, 前田, 昌隆, 前之園, 健太, 川内, 義久, 中村, 俊介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2021
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Summary:距骨壊死に対して人工距骨置換術を施行した2症例について報告する.症例1は68歳女性.足関節外傷後の歩行障害で当科受診.足関節底屈制限を認め,JSSF scaleは56点,X線上距骨荷重面の圧潰,MRIで広範な壊死所見を認め人工距骨置換術を施行した.術後1年で足関節ROMは改善し,JSSF scaleは87点となった.症例2は64歳女性.距骨骨折後歩行困難となり当科受診.足関節底屈制限を認め,JSSF scaleは28点であった.X線上距骨体部は粉砕,転位し,MRIで部分的に骨壊死を認めた.手術直後に人工距骨の亜脱臼を認めたが,ギプス固定中に自然整復された.術後1年で人工距骨のアライメントに異常なく,JSSF scaleは87点となった.人工距骨置換術の良好な中,長期報告も散見されるようになり,その適応,手術手技等につき今後症例を重ね検討していきたい.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.70.218