特発性脊髄クモ膜下血腫の1例

【はじめに】脊髄クモ膜下血腫は稀な疾患である.さらに稀とされる非外傷性の内因的因子もない症例を経験したので報告する.【症例】36歳,男性.麻雀中に急激な腰痛が出現し前医へ救急搬送された.2病日から頭痛・発熱・下肢筋力低下が出現し増悪したため,6病日に当院へ紹介搬送された.搬送時,右優位の下肢麻痺・知覚鈍麻を認めた.全脊椎MRIおよび血管造影検査から特発性クモ膜下出血と診断した.同日,椎弓切除術および血腫除去術を施行した.術直後から下肢筋力の改善を認め,独歩で自宅退院となった.【考察】非常に稀な特発性胸椎クモ膜下血腫の1例を経験した.手術加療により経過は良好であった....

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 68; no. 3; pp. 567 - 569
Main Authors 青野, 誠, 齊藤, 太一, 糸川, 高史, 入江, 努, 田中, 哲也, 中原, 寛之, 柴原, 啓吾
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2019
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Summary:【はじめに】脊髄クモ膜下血腫は稀な疾患である.さらに稀とされる非外傷性の内因的因子もない症例を経験したので報告する.【症例】36歳,男性.麻雀中に急激な腰痛が出現し前医へ救急搬送された.2病日から頭痛・発熱・下肢筋力低下が出現し増悪したため,6病日に当院へ紹介搬送された.搬送時,右優位の下肢麻痺・知覚鈍麻を認めた.全脊椎MRIおよび血管造影検査から特発性クモ膜下出血と診断した.同日,椎弓切除術および血腫除去術を施行した.術直後から下肢筋力の改善を認め,独歩で自宅退院となった.【考察】非常に稀な特発性胸椎クモ膜下血腫の1例を経験した.手術加療により経過は良好であった.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.68.567