胸腔鏡補助下に骨接合術を施行した胸骨骨折の2例

【症例1】55歳,男性,自動車運転中に痙攣を起こし電柱に衝突し受傷した.胸骨骨折,右第1-2および左第1,5-7肋骨骨折を認めた.flail chestが持続し人工呼吸器離脱が困難だったため,受傷21日目に胸腔鏡補助下に骨接合術を施行した.呼吸状態は改善し術後4日に人工呼吸器から離脱した.【症例2】67歳,女性,自動車運転中に意識障害を起こし民家に衝突し受傷.胸骨骨折,右第7-9および左第5-8肋骨骨折を認めた.flail chestによる奇異呼吸が著明で皮下気腫の増悪を認めたため観血的治療の方針とし,受傷3日目に胸腔鏡補助下に骨接合術を施行した.呼吸状態は速やかに改善し,術翌日に人工呼吸器か...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 68; no. 2; pp. 327 - 330
Main Authors 島﨑, 孝裕, 神保, 幸太郎, 菊地, 慶士郎, 西田, 一輝, 森戸, 伸治, 南, 公人, 原口, 敏昭, 川﨑, 優二, 中村, 秀裕, 大渕, 俊朗, 岡崎, 真悟, 志波, 直人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2019
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Summary:【症例1】55歳,男性,自動車運転中に痙攣を起こし電柱に衝突し受傷した.胸骨骨折,右第1-2および左第1,5-7肋骨骨折を認めた.flail chestが持続し人工呼吸器離脱が困難だったため,受傷21日目に胸腔鏡補助下に骨接合術を施行した.呼吸状態は改善し術後4日に人工呼吸器から離脱した.【症例2】67歳,女性,自動車運転中に意識障害を起こし民家に衝突し受傷.胸骨骨折,右第7-9および左第5-8肋骨骨折を認めた.flail chestによる奇異呼吸が著明で皮下気腫の増悪を認めたため観血的治療の方針とし,受傷3日目に胸腔鏡補助下に骨接合術を施行した.呼吸状態は速やかに改善し,術翌日に人工呼吸器から離脱した.【結語】胸腔鏡補助下に行うことで,安全かつ確実なロッキングプレートのbicortical fixationが可能だった.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.68.327