大腿骨頭骨折の治療経験
【はじめに】大腿骨頭骨折は比較的まれであり手術アプローチ法など治療方針に苦慮することが多い外傷である.今回,股関節後方脱臼に伴う大腿骨頭骨折を経験したため若干の文献的考察を含め報告する.【症例】(症例1)22歳男性,自動車を運転中に電柱に衝突し受傷.左大腿骨頭骨折(Pipkin分類typeⅡ)を認めたため骨折観血的手術施行.Smith-Peterson Approachで展開し,骨頭骨片をメイラ社製DTJスクリューを用いて固定した.術後3年,骨頭骨片に明らかな壊死像認めず,疼痛なく仕事に復帰している.(症例2)24歳男性,自動車を運転中に停車中のトラックに衝突し受傷.右大腿骨骨頭骨折(Pipk...
Saved in:
Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 68; no. 3; pp. 483 - 487 |
---|---|
Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
25.09.2019
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 【はじめに】大腿骨頭骨折は比較的まれであり手術アプローチ法など治療方針に苦慮することが多い外傷である.今回,股関節後方脱臼に伴う大腿骨頭骨折を経験したため若干の文献的考察を含め報告する.【症例】(症例1)22歳男性,自動車を運転中に電柱に衝突し受傷.左大腿骨頭骨折(Pipkin分類typeⅡ)を認めたため骨折観血的手術施行.Smith-Peterson Approachで展開し,骨頭骨片をメイラ社製DTJスクリューを用いて固定した.術後3年,骨頭骨片に明らかな壊死像認めず,疼痛なく仕事に復帰している.(症例2)24歳男性,自動車を運転中に停車中のトラックに衝突し受傷.右大腿骨骨頭骨折(Pipkin分類typeⅡ)を認めたため骨折観血的手術施行.Hardinge Approachで展開し,骨頭骨片をタキロン社製スーパーフィクソーブスクリューを用いて固定した.術後1年,骨頭骨片に明らかな壊死像認めず,疼痛なく仕事に復帰している. |
---|---|
ISSN: | 0037-1033 1349-4333 |
DOI: | 10.5035/nishiseisai.68.483 |