製造販売後調査における調査票の現状と標準化の提案

「緒言」 新薬の製造販売後には, 使用される患者数の激増・患者背景の多様化により, 治験では検出できなかった重大な薬物有害反応(ADR:Adverse Drug Reaction)が発生することがある. そのため, 製造販売後における安全確保のために, 安全性情報の迅速な収集が重要となる. また, 育薬の観点からも製造販売後における安全性・有効性等に関する情報収集は重要である. さらに, 国際共同試験を活用した海外治験データのブリッジングにより国内での使用症例がきわめて少ない新薬が増加しているため, 製造販売後における安全性情報収集の重要性がますます高まっている. 製造販売後の医薬品について,...

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Published in医療薬学 Vol. 34; no. 12; pp. 1105 - 1112
Main Authors 古川, 裕之, 松嶋, 由紀子, 高月, 公博, 宮本, 謙一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 2008
日本医療薬学会
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ISSN1346-342X
1882-1499
DOI10.5649/jjphcs.34.1105

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Summary:「緒言」 新薬の製造販売後には, 使用される患者数の激増・患者背景の多様化により, 治験では検出できなかった重大な薬物有害反応(ADR:Adverse Drug Reaction)が発生することがある. そのため, 製造販売後における安全確保のために, 安全性情報の迅速な収集が重要となる. また, 育薬の観点からも製造販売後における安全性・有効性等に関する情報収集は重要である. さらに, 国際共同試験を活用した海外治験データのブリッジングにより国内での使用症例がきわめて少ない新薬が増加しているため, 製造販売後における安全性情報収集の重要性がますます高まっている. 製造販売後の医薬品について, 「診療において, 副作用による疾病等の種類別の発現状況並びに品質, 有効性及び安全性に関する情報の検出または確認を行う調査」として, 使用成績調査・特定使用成績調査(以下まとめて, PMS(Post Marketing Surveillance:製造販売後調査)とする)が行われている1).
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.34.1105