スプリント走におけるピッチおよびストライドの個人内変動に影響を与えるバイオメカニクス的要因
「I. 緒言」陸上競技の100mの分析は, 加速局面, 最大速度局面, 減速局面に分けて行われることが多い(羽田ほか, 2003 ; 森丘ほか, 1997). その中でも, 最大速度局面における疾走速度が, ゴールタイムと最も関係が強いことが報告されている(阿江ほか, 1994 ; 松尾ほか, 2010). よって, その局面における疾走速度と疾走動作との関係を検討した研究は, 伊藤ほか(1998)など, 数多く存在している. 疾走速度は, 1秒間あたりの歩数を示すピッチと, 1歩あたりの移動距離を示すストライドとの積であり, 疾走速度を高めるためには, その少なくとも一方を向上させる必要があ...
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Published in | 体育学研究 Vol. 60; no. 1; pp. 197 - 208 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本体育学会
2015
日本体育学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0484-6710 1881-7718 |
DOI | 10.5432/jjpehss.14062 |
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Summary: | 「I. 緒言」陸上競技の100mの分析は, 加速局面, 最大速度局面, 減速局面に分けて行われることが多い(羽田ほか, 2003 ; 森丘ほか, 1997). その中でも, 最大速度局面における疾走速度が, ゴールタイムと最も関係が強いことが報告されている(阿江ほか, 1994 ; 松尾ほか, 2010). よって, その局面における疾走速度と疾走動作との関係を検討した研究は, 伊藤ほか(1998)など, 数多く存在している. 疾走速度は, 1秒間あたりの歩数を示すピッチと, 1歩あたりの移動距離を示すストライドとの積であり, 疾走速度を高めるためには, その少なくとも一方を向上させる必要がある. 疾走速度とピッチおよびストライドとの関係については, これまで, 疾走速度はピッチとの関係が強いとするもの(福田ほか, 2010)や, ストライドとの関係が強いとするもの(Hunter et al.,2004)などが報告されており, その結果は一貫していない. |
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ISSN: | 0484-6710 1881-7718 |
DOI: | 10.5432/jjpehss.14062 |