クリニカルパスを利用して周術期管理を行なったロボット支援膀胱全摘除術の初期3例の検討

膀胱癌患者3例にロボット支援膀胱全摘除術を施行した.尿路変更術は体腔外で回腸導管を作成した.3例とも男性で,年齢は60歳台2例,70歳台1例であった.尿道摘除は2例に行った.周術期をクリニカルパスで管理し,ロボット支援膀胱全摘除術におけるクリニカルパス使用の妥当性を検討した.周術期データ(手術時間,出血量,輸血の有無,合併症)を確認し,クリティカルインディケーター(術前の飲水と食事,術後の飲水,食事,座位,歩行,ドレーン抜去,点滴終了,退院)の達成度を確認した.合併症は1例に尿路感染症を認めた.3症例で,クリティカルインディケーターは全て達成され,ロボット支援膀胱全摘除術の周術期管理におけるク...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inTHE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 69; no. 4; pp. 335 - 340
Main Authors 悦永, 徹, 竹澤, 豊, 中澤, 峻, 藤塚, 雄司, 澤田, 逹宏, 牧野, 武朗, 斎藤, 佳隆, 小林, 幹男, 富田, 健介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北関東医学会 01.11.2019
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1343-2826
1881-1191
DOI10.2974/kmj.69.335

Cover

Loading…
More Information
Summary:膀胱癌患者3例にロボット支援膀胱全摘除術を施行した.尿路変更術は体腔外で回腸導管を作成した.3例とも男性で,年齢は60歳台2例,70歳台1例であった.尿道摘除は2例に行った.周術期をクリニカルパスで管理し,ロボット支援膀胱全摘除術におけるクリニカルパス使用の妥当性を検討した.周術期データ(手術時間,出血量,輸血の有無,合併症)を確認し,クリティカルインディケーター(術前の飲水と食事,術後の飲水,食事,座位,歩行,ドレーン抜去,点滴終了,退院)の達成度を確認した.合併症は1例に尿路感染症を認めた.3症例で,クリティカルインディケーターは全て達成され,ロボット支援膀胱全摘除術の周術期管理におけるクリニカルパス利用は妥当であったと考えた.近年,膀胱全摘除術の周術期管理に術後回復強化プログラムを利用が注目されており,この要素を取り入れた膀胱全摘除術クリニカルパスの改定が必要であると考えた.
ISSN:1343-2826
1881-1191
DOI:10.2974/kmj.69.335