気管支原性線維上皮腫(fibroepithelial polyp)の1例

背景.Fibroepithelial polypは稀な肺の良性腫瘍である.我々は,気管支鏡下高周波スネアにて切除,治療した気管支原発のfibroepithelial polypの1例を経験した.症例.症例は37歳の女性.繰り返す肺炎の原因精査のため当院に紹介入院した.気管支内視鏡検査を施行したところ右B^6入口部をほぼ閉塞する約1cm大の白色で表面平滑なポリープ状腫瘤を認めた.高周波スネアにて経気管支的にこの病変を切除し,残存部分をアルゴンプラズマ凝固法(Argon plasma coagulation: APC)にて焼灼した.摘出標本の病理にてfibroepithelial polypと診断...

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Published in気管支学 Vol. 28; no. 4; pp. 310 - 313
Main Authors 小松, 佳道, 小泉, 知展, 出浦, 弦, 安尾, 将法, 若松, 俊秀, 津島, 健司, 漆畑, 一寿, 花岡, 正幸, 藤本, 圭作, 久保, 惠嗣, 本田, 孝行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2006
日本呼吸器内視鏡学会
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Summary:背景.Fibroepithelial polypは稀な肺の良性腫瘍である.我々は,気管支鏡下高周波スネアにて切除,治療した気管支原発のfibroepithelial polypの1例を経験した.症例.症例は37歳の女性.繰り返す肺炎の原因精査のため当院に紹介入院した.気管支内視鏡検査を施行したところ右B^6入口部をほぼ閉塞する約1cm大の白色で表面平滑なポリープ状腫瘤を認めた.高周波スネアにて経気管支的にこの病変を切除し,残存部分をアルゴンプラズマ凝固法(Argon plasma coagulation: APC)にて焼灼した.摘出標本の病理にてfibroepithelial polypと診断した.切除後の気管支鏡では切除断端は瘢痕化し,その後2年経過観察し再発を認めない.結論.稀な気管支原発のfibroepithelial polypに対して内視鏡的に完全切除および治癒可能であった.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.28.4_310