超音波気管支鏡ガイド下針吸引生検(EBUS-TBNA)にて診断し得た難治性縦隔リンパ節結核の1例

• Published in: 気管支学 Vol. 36; no. 3; pp. 276 - 281
• Main Authors: 関谷, 宗之, 杉野, 圭史, 太田, 宏樹, 磯部, 和順, 坂本, 晋, 高井, 雄二郎, 秦, 美暢, 本間, 栄
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2014; 日本呼吸器内視鏡学会
• Subjects: 縦隔リンパ節結核; 縦隔リンパ節腫大; 超音波気管支鏡ガイド下針吸引生検; 難治性結核
• ISSN: 0287-2137; 2186-0149
• DOI: 10.18907/jjsre.36.3_276

背景.近年,縦隔リンパ節結核の診断に超音波気管支鏡ガイド下針吸引生検(endobronchial ultrasound-guided transbronchial needle aspiration:EBUS-TBNA)の有用性が示唆されている.症例.33歳,男性.3週間前から持続する38℃台の発熱のため当院受診.胸部CT上,右上部気管傍リンパ節(#2R),両側下部気管傍リンパ節(#4L,R),気管分岐下リンパ節(#7)の腫大を認めた.気管支鏡検査を施行するも診断に至らず,QuantiFERON^[○!R] TB-3G(QFT-3G)が強陽性を示したことから,縦隔リンパ節結核を疑い,isoniazid(INH),rifampicin(RFP),ethambutol(EB),pyrazinamide(PZA)による治療を開始したところ,5カ月後より#7リンパ節の増大および38℃台の発熱を再び認めた.#7リンパ節に対してEBUS-TBNAを施行したところ,乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認めた.難治性リンパ節結核と診断し,INH,RFP,EBにlevofloxacinを加えてさらに6カ月間の治療を継続したところ,自覚症状の消失,縦隔リンパ節の著明な縮小を認めた.結論.診断に苦慮した難治性縦隔リンパ節結核にEBUS-TBNAが有用であったので報告する.