EBUSガイド下TBNAにて嚢胞と診断し胸腔鏡下に摘出した心膜嚢胞の1例(第25回日本気管支学会総会)
[症例]36歳男性. 主訴は胸部異常影. 平成12年2月, 検診にて胸部異常影を指摘され, 精査を受けるも経過観察となった. 平成13年3月, CT再検にて増大傾向を認めたため紹介された. CT, MRIにて右上縦隔に嚢胞性病巣を認めた. 2channel bronchofiberscopeを使用したEBUSガイド下TBNAにて淡黄色の液体が吸引され, 内容液中の腫瘍マーカーが上昇していた. 本人の希望もあり手術を施行した. 胸腔鏡下に右上縦隔の嚢胞を剥離していくと, 嚢胞は縦隔の奥へのびていき, 心嚢との連続性が認められたため心膜憩室と考えられた. 嚢胞頸部にエンドループをかけその中枢で切断...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 24; no. 3; p. 229 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2002
日本気管支学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.24.3_229_3 |
Cover
Summary: | [症例]36歳男性. 主訴は胸部異常影. 平成12年2月, 検診にて胸部異常影を指摘され, 精査を受けるも経過観察となった. 平成13年3月, CT再検にて増大傾向を認めたため紹介された. CT, MRIにて右上縦隔に嚢胞性病巣を認めた. 2channel bronchofiberscopeを使用したEBUSガイド下TBNAにて淡黄色の液体が吸引され, 内容液中の腫瘍マーカーが上昇していた. 本人の希望もあり手術を施行した. 胸腔鏡下に右上縦隔の嚢胞を剥離していくと, 嚢胞は縦隔の奥へのびていき, 心嚢との連続性が認められたため心膜憩室と考えられた. 嚢胞頸部にエンドループをかけその中枢で切断し摘出した. 病理学的にも心膜嚢胞と診断された. 術後1週間で退院された. [結論]縦隔の嚢胞性病変の診断にはEBUSガイド下TBNAが, 治療には胸腔鏡下手術が有用であると考えられた. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.24.3_229_3 |