サルコイドーシスの組織診断を目的とした縦隔リンパ節生検法 : 当院におけるEBUS-TBNAと縦隔鏡検査件数の変遷

目的.臨床的にサルコイドーシスが疑われ,縦隔リンパ節生検を行う際,当院では従来,積極的に縦隔鏡検査を用いてきた. EBUS-TBNA法の開発に伴い,当院でも2010年4月に導入し,診断に有用である印象を得たため, 3カ月後からは,従来縦隔鏡検査を行っていた症例に,第一選択としてEBUS-TBNAを行い,同法で診断できなかった場合のみ縦隔鏡を行うこととした.今回, EBUS-TBNA導入により,侵襲的な縦隔鏡検査をどれほど回避できたかを検討した.対象.当院において2009年1月から2012年3月にかけて,臨床的にサルコイドーシスが疑われ,縦隔リンパ節病変に対して行った組織診断方法とその診断率を集...

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Published inThe Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 35; no. 1; pp. 9 - 13
Main Authors 勝田, 倫子, 水守, 康之, 佐々木, 信, 大西, 康貴, 田畑, 寿子, 横山, 俊秀, 河村, 哲治, 鏡, 亮吾, 望月, 吉郎, 真弓, 哲一郎, 渡部, 悦子, 塚本, 宏壮, 守本, 明枝, 中原, 保治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2013
日本呼吸器内視鏡学会
The Japan Society for Respiratory Endoscopy
Subjects
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ISSN0287-2137
2186-0149
DOI10.18907/jjsre.35.1_9

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Summary:目的.臨床的にサルコイドーシスが疑われ,縦隔リンパ節生検を行う際,当院では従来,積極的に縦隔鏡検査を用いてきた. EBUS-TBNA法の開発に伴い,当院でも2010年4月に導入し,診断に有用である印象を得たため, 3カ月後からは,従来縦隔鏡検査を行っていた症例に,第一選択としてEBUS-TBNAを行い,同法で診断できなかった場合のみ縦隔鏡を行うこととした.今回, EBUS-TBNA導入により,侵襲的な縦隔鏡検査をどれほど回避できたかを検討した.対象.当院において2009年1月から2012年3月にかけて,臨床的にサルコイドーシスが疑われ,縦隔リンパ節病変に対して行った組織診断方法とその診断率を集計した.結果. EBUS-TBNA導入前は縦隔鏡検査による診断が平均2件/3カ月あったが, EBUS-TBNAを第一選択としてからはEBUS-TBNA 21件中18件で診断に成功し,縦隔鏡検査数は平均0.4件/3カ月と激減した.結論.サルコイドーシスの組織診断における縦隔リンパ節生検において, EBUS-TBNA導入により縦隔鏡検査件数が著減した.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.35.1_9