3 次元 CT を用いた中枢性癌性気道狭窄の形態学的検討
中枢性癌性気道狭窄を伴う7症例(肺扁平上皮癌1例, 肺腺癌2例, 肺小細胞癌3例, 食道癌の縦隔浸潤1例)に対してへリカルCTによる3D-CTを撮影した。3D-CT画像では, 壁外性圧迫による狭窄は表面平滑な先細りとして描出され, 腫瘍浸潤は表面の凹凸として描出された。気管支鏡検査にて気道内への腫瘍の腫瘍浸潤が認められた2例中1例では3D-CTにて壁外性圧迫との鑑別が困難であった。気管・気管支壁への腫瘍浸潤の判断には多断面再構成(Multiplannar reconstruction : MPR)が有用であった。また, 気管支鏡検査では完全閉塞は認められなかったが, 3D-CTにて2例に閉塞部...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 18; no. 7; pp. 631 - 637 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
1996
日本気管支学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
Subjects | |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.18.7_631 |
Cover
Summary: | 中枢性癌性気道狭窄を伴う7症例(肺扁平上皮癌1例, 肺腺癌2例, 肺小細胞癌3例, 食道癌の縦隔浸潤1例)に対してへリカルCTによる3D-CTを撮影した。3D-CT画像では, 壁外性圧迫による狭窄は表面平滑な先細りとして描出され, 腫瘍浸潤は表面の凹凸として描出された。気管支鏡検査にて気道内への腫瘍の腫瘍浸潤が認められた2例中1例では3D-CTにて壁外性圧迫との鑑別が困難であった。気管・気管支壁への腫瘍浸潤の判断には多断面再構成(Multiplannar reconstruction : MPR)が有用であった。また, 気管支鏡検査では完全閉塞は認められなかったが, 3D-CTにて2例に閉塞部位の含気の途絶像が認められた。ただし, 末梢側の含気の存在により閉塞範囲の確認は可能であった。3D-CTによる癌性気道狭窄の評価における問題点としては, 壁外性圧迫と気管・気管支壁への腫瘍浸潤の鑑別が困難である点が考えられた。 |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.18.7_631 |