植物種子(オナモミ)による気管支異物の 1 例

• Published in: The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 18; no. 2; pp. 189 - 193
• Main Authors: 梅津, 英央, 杉田, 和彦, 石浜, 洋美, 小口, 敏孝, 平林, 敬之, 鈴木, 庄司, 池田, 康紀, 知元, 正行, 日野原, 正, 平林, 秀樹, 嶋田, 晃一郎, 長井, 千輔
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 1996; 日本気管支学会; The Japan Society for Respiratory Endoscopy
• Subjects: Atelectasis; Bronchial foreign body; Bronchial granulation; Seed; 気管支内肉芽形成; 気管支異物; 無気肺; 種子
• ISSN: 0287-2137; 2186-0149
• DOI: 10.18907/jjsre.18.2_189

植物種子により, 気管支に肉芽腫様変化と無気肺を呈した症例を経験した。症例は72歳男性, 咳嗽を主訴とし近医受診, 胸部単純写真にて右下葉無気肺の所見があり精査目的のため当院入院となった。全麻下気管支鏡を施行し右中間気管支幹に肉芽とその末梢側に異物を認めた。軟性気管支鏡では摘出できず直達鏡(硬性気管支鏡)を用い摘出した。組織診断により肉芽に悪性所見は認められず, 異物はオナモミの種子と判明した。異物摘出後の胸部単純写真により右下葉無気肺の改善が認められた。患者に異物誤嚥の記憶は無く主訴発症から約2ヵ月の経過であった。