肺癌検診喀痰細胞診要精査症例に対する蛍光気管支内視鏡(LIFE)の有用性(第25回日本気管支学会総会)

【目的】肺癌検診喀痰細胞診要精査症例に対する蛍光気管支内視鏡(LIFE)の有用性について検討した. 【対象と方法】1997年10月から2001年10月までにLIFEを施行した喀痰細胞診要精査症例150例(C判定47例, D判定60例, E判定43例)を対象とした. 男性139例, 女性11例, 平均年齢66歳, 平均喫煙指数1042であった. 従来の白色光気管支鏡検査の後, LIFEによる蛍光気管支内視鏡検査を行い, 白色光または蛍光観察にて確認された全ての異常部位で生検を施行し病理組織学的に検討した. 【結果】対象症例150例において, 頭頚部癌10部位, 浸潤肺癌23部位, 早期肺癌10部...

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Published in気管支学 Vol. 24; no. 3; p. 230
Main Authors 星野, 英久, 渋谷, 潔, 千代, 雅子, 本橋, 新一郎, 安福, 和弘, 伊豫田, 明, 吉田, 成利, 関根, 康雄, 飯笹, 俊彦, 斎藤, 幸雄, 馬場, 雅行, 廣島, 健三, 大和田, 英美, 藤澤, 武彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2002
日本気管支学会
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Summary:【目的】肺癌検診喀痰細胞診要精査症例に対する蛍光気管支内視鏡(LIFE)の有用性について検討した. 【対象と方法】1997年10月から2001年10月までにLIFEを施行した喀痰細胞診要精査症例150例(C判定47例, D判定60例, E判定43例)を対象とした. 男性139例, 女性11例, 平均年齢66歳, 平均喫煙指数1042であった. 従来の白色光気管支鏡検査の後, LIFEによる蛍光気管支内視鏡検査を行い, 白色光または蛍光観察にて確認された全ての異常部位で生検を施行し病理組織学的に検討した. 【結果】対象症例150例において, 頭頚部癌10部位, 浸潤肺癌23部位, 早期肺癌10部位, dysplaia109部位が局在診断された. 早期肺癌とdysplaiaの診断では, LIFEを併用することにより感度は59.7%から86.6%と有意に上昇した(P<0.0001). また癌およびdysplaiaと診断された割合は, C判定でそれぞれ2.1%, 36.2%. D判定でそれぞれ18.3%, 45.0%. E判定でそれぞれ69.8%, 11.6%であった. 【結論】肺癌検診喀疫細胞診要精査症例にLIFEを施行することは, E判定症例のみならず, C, D判定症例においても肺門部早期肺癌やdysplaiaの局在診断が可能となり有用である.
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.24.3_230_4