Paclitaxel+Carboplatin Weekly投与によりComplete Responseが得られた内視鏡的早期肺癌の2症例
目的.PaclitaxelとCarboplatinのweekly投与によってcomplete responseが得られた気管支内早期肺癌を2例経験したので報告する.症例.症例1は69歳,男性で,直腸癌術後経過観察中に左上葉に結節影を指摘された.気管支鏡検査にて右B^1+B^2入口部に隆起性の腫瘤が認められ,生検にて扁平上皮癌と診断された.胸部CTでも右肺腫瘍は検出できず,内視鏡的早期肺癌と考えられた. PaclitaxelとCarboplatinのweekly投与6週行ったところ,右B^1+B^2の腫瘍は消失し,生検でも悪性細胞を認めなかった.治療開始後1年9ケ月経過した現在も化学療法を継続し...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 25; no. 2; pp. 105 - 109 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2003
日本気管支学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
Subjects | |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.25.2_105 |
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Summary: | 目的.PaclitaxelとCarboplatinのweekly投与によってcomplete responseが得られた気管支内早期肺癌を2例経験したので報告する.症例.症例1は69歳,男性で,直腸癌術後経過観察中に左上葉に結節影を指摘された.気管支鏡検査にて右B^1+B^2入口部に隆起性の腫瘤が認められ,生検にて扁平上皮癌と診断された.胸部CTでも右肺腫瘍は検出できず,内視鏡的早期肺癌と考えられた. PaclitaxelとCarboplatinのweekly投与6週行ったところ,右B^1+B^2の腫瘍は消失し,生検でも悪性細胞を認めなかった.治療開始後1年9ケ月経過した現在も化学療法を継続しており,再発を認めていない.症例2は66歳,男性で血痰を主訴に当科を受診した.気管支鏡検査にて左上下葉支分岐部に易出血性の腫瘍を認め,さらに右B^8,B^9分岐部にも微小な腫瘍を認めた.両者とも生検にて扁平上皮癌と診断された.PaclitaxelとCarboplatinのweekly投与を6週行ったところ,右B^8,B^9分岐部の腫瘍は肉眼的に完全に消失し,生検でも悪性所見を認めなかった.結果,PaclitaxelとCarboplatinのweekly投与は内視鏡的早期肺癌の治療に有効であると考えられた.(気管支学.2003;25:105-109) |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.25.2_105 |