気管支腔内に腫瘍の直接所見を認めた転移性肺腫瘍症例の検討

気管支鏡検査で腫瘍の直接所見を認めた転移性肺腫瘍症例25例を, 気管支壁内転移例と, 肺野転移巣からの直接浸潤例の2群に分類し検討した。原発臓器は多彩で特異性はなかったが, 3例の肉腫はすべて壁内転移例であった。気管支鏡所見はポリープ型, 結節型, 肥厚型に分類したが両群とも結節型が多かった。転移形式との関係ではポリープ型は8例中5例が壁内転移例で, 肥厚型2例は直接浸潤例であった。I次気管支までには結節型が多くみられ, 両群とも80%以上がII次気管支までに所見を認めた。転移性肺腫瘍は多彩な気管支鏡所見を呈するため原発巣の特徴や臨床所見との関連を含めた検討が必要である。...

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Published in気管支学 Vol. 17; no. 7; pp. 565 - 569
Main Authors 小林, 朋子, 雨宮, 英子, 松本, 健志, 井上, 昌彦, 北村, 登, 勝呂, 元, 弘田, 達哉, 峰村, 広, 河村, 俊明, 高橋, 典明, 仲谷, 善彰, 谷川, 恵, 安部, 幹雄, 細川, 芳文, 堀江, 孝至, 吉信, 尚
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 1995
日本気管支学会
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Summary:気管支鏡検査で腫瘍の直接所見を認めた転移性肺腫瘍症例25例を, 気管支壁内転移例と, 肺野転移巣からの直接浸潤例の2群に分類し検討した。原発臓器は多彩で特異性はなかったが, 3例の肉腫はすべて壁内転移例であった。気管支鏡所見はポリープ型, 結節型, 肥厚型に分類したが両群とも結節型が多かった。転移形式との関係ではポリープ型は8例中5例が壁内転移例で, 肥厚型2例は直接浸潤例であった。I次気管支までには結節型が多くみられ, 両群とも80%以上がII次気管支までに所見を認めた。転移性肺腫瘍は多彩な気管支鏡所見を呈するため原発巣の特徴や臨床所見との関連を含めた検討が必要である。
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.17.7_565