次世代の図書館システムとOPAC

I. はじめに 機械可読目録を元にした利用者向けのサービスであるOPACは, インターネットの拡大と普及に伴いインターネット上からも利用できるサービスとなった. その検索方法も, 難解なコマンドを習得しての検索からWebをインターフェースとした利用しやすいものへと変化した. しかし, 「入力したキーワードに対して所蔵の有無と書誌情報を表示する」というOPACの基本機能に変化はほとんどなく, 例えば欧米で多く使われる横断検索用のプロトコルであるz39.50にも対応していない, あるいはオプション扱いで導入していない図書館システムも多い. 他方, 「書誌情報を取り出すシステム」として考えれば, 現...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in医学図書館 Vol. 55; no. 2; pp. 121 - 126
Main Author 林, 賢紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本医学図書館協会 2008
日本医学図書館協会
Online AccessGet full text
ISSN0445-2429
1884-5622
DOI10.7142/igakutoshokan.55.121

Cover

More Information
Summary:I. はじめに 機械可読目録を元にした利用者向けのサービスであるOPACは, インターネットの拡大と普及に伴いインターネット上からも利用できるサービスとなった. その検索方法も, 難解なコマンドを習得しての検索からWebをインターフェースとした利用しやすいものへと変化した. しかし, 「入力したキーワードに対して所蔵の有無と書誌情報を表示する」というOPACの基本機能に変化はほとんどなく, 例えば欧米で多く使われる横断検索用のプロトコルであるz39.50にも対応していない, あるいはオプション扱いで導入していない図書館システムも多い. 他方, 「書誌情報を取り出すシステム」として考えれば, 現状では図書館システムよりもむしろAmazonのようなオンライン書店がそれに当たるのではないだろうか. Amazonでは, Amazon Associates Web Service(A2S:AmazonアソシエイトWebサービス)を提供しており, これを利用することで, 簡単な手順で自らのWebサイトやblogにAmazonで購入できる図書などの書影, タイトル, 著者といった情報を部品として貼り付けることができる.
ISSN:0445-2429
1884-5622
DOI:10.7142/igakutoshokan.55.121