繰り返す肺感染症を契機に診断された先天性気管支閉鎖症の1例

症例は44歳, 男性。咳, 微熱および胸部X線異常にて入院。同一部位に肺感染症を繰り返したことから, 気管支構築の異常を疑った。胸部CTにて右B^1は途絶し, その末梢に粘液が充満し拡張したB^1がみられた。また右S^1は過膨張になり内部に浸潤影を伴っていた。気管支鏡にて右B^1の欠損を確認し, 右B^1の先天性気管支閉塞症と診断した。閉塞部末梢の肺に2度にわたり肺炎をおこしたため手術を施行, 病理学的にも先天性気管支閉塞症と確認した。本例の診断において胸部CT所見が有用であった。...

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Published in気管支学 Vol. 22; no. 5; pp. 351 - 355
Main Authors 松島, 秀和, 高柳, 昇, 坂本, 龍彦, 茂木, 充, 生方, 幹夫, 杉田, 裕, 金沢, 実, 池谷, 朋彦, 村井, 克己, 青山, 克彦, 星, 永進, 河端, 美則
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 2000
日本気管支学会
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Summary:症例は44歳, 男性。咳, 微熱および胸部X線異常にて入院。同一部位に肺感染症を繰り返したことから, 気管支構築の異常を疑った。胸部CTにて右B^1は途絶し, その末梢に粘液が充満し拡張したB^1がみられた。また右S^1は過膨張になり内部に浸潤影を伴っていた。気管支鏡にて右B^1の欠損を確認し, 右B^1の先天性気管支閉塞症と診断した。閉塞部末梢の肺に2度にわたり肺炎をおこしたため手術を施行, 病理学的にも先天性気管支閉塞症と確認した。本例の診断において胸部CT所見が有用であった。
ISSN:0287-2137
2186-0149
DOI:10.18907/jjsre.22.5_351