一般地域住民におけるセルフメディケーションの実態とその要因に関する調査:大迫研究
「背景」 現代の日本は, 高度医療のめざましい発展や国民の健康意識の向上とともに世界一の長寿国を保持している一方, 少子高齢の深刻化や生活習慣病の増大, 医療費の増加など様々な課題に直面している. セルフメディケーションの普及は, その保険医療費を抑制する1つの方法として期待されており, 平成25年に閣議決定された日本再興戦略にも盛り込まれている. セルフメディケーションとは, 世界保健機構(World Health Organization ; WHO)において, 「自分自身の健康に責任を持ち, 軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義されている. 具体的には, 軽度の疾病に対しては一...
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Published in | YAKUGAKU ZASSHI Vol. 134; no. 12; pp. 1347 - 1355 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本薬学会
01.12.2014
日本薬学会 |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0031-6903 1347-5231 |
DOI | 10.1248/yakushi.14-00179 |
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Summary: | 「背景」 現代の日本は, 高度医療のめざましい発展や国民の健康意識の向上とともに世界一の長寿国を保持している一方, 少子高齢の深刻化や生活習慣病の増大, 医療費の増加など様々な課題に直面している. セルフメディケーションの普及は, その保険医療費を抑制する1つの方法として期待されており, 平成25年に閣議決定された日本再興戦略にも盛り込まれている. セルフメディケーションとは, 世界保健機構(World Health Organization ; WHO)において, 「自分自身の健康に責任を持ち, 軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義されている. 具体的には, 軽度の疾病に対しては一般用医薬品(over-the-counter ; OTC)などを使って手当てすること, 広義には1次予防に向けたサプリメントや健康食品の適正使用も含まれると考えられている. 農村部である岩手県花巻市大迫町を対象としたわれわれの調査では, 1997年時点で大迫住民の26%がサプリメントを摂取していたことが示されている. |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.14-00179 |