当科における関節内骨折を伴う橈骨遠位端骨折に対するStellar Plateを使用した骨折治療の短期X線評価

近年,橈骨遠位端骨折に対してロッキングプレートによる骨折治療の報告が散見され,当科でも2007年8月より,Stellar Plateを使用し治療を行っている.調査対象は2007年8月から2009年3月まで関節内骨折を伴う橈骨遠位端骨折に対しStellar Plateを使用した22例のうち,遠位骨片が背側転位のもので6週間以上経過観察可能であった13例とした.平均年齢69歳.男性1例,女性12例.右手4例,左手9例.AO分類C1 7例 C2 6例.平均追跡期間175.3日であった.術前Radial inclination(以下RI)平均10.4°が術直後RI 21.5°,最終経過観察時でもRI...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 59; no. 1; pp. 102 - 106
Main Authors 多田, 弘史, 松崎, 尚志, 岡村, 武志, 増田, 陽平, 吉村, 洋一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2010
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.59.102

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Summary:近年,橈骨遠位端骨折に対してロッキングプレートによる骨折治療の報告が散見され,当科でも2007年8月より,Stellar Plateを使用し治療を行っている.調査対象は2007年8月から2009年3月まで関節内骨折を伴う橈骨遠位端骨折に対しStellar Plateを使用した22例のうち,遠位骨片が背側転位のもので6週間以上経過観察可能であった13例とした.平均年齢69歳.男性1例,女性12例.右手4例,左手9例.AO分類C1 7例 C2 6例.平均追跡期間175.3日であった.術前Radial inclination(以下RI)平均10.4°が術直後RI 21.5°,最終経過観察時でもRI 22.9°と維持されていた.術前Volar tilt(以下VT)平均-11.2°,術直後VT 8.2°と改善し,VT 10.5°と維持されていたが,術後から最終調査時までに遠位骨片が背側転位を来した症例を一例認めた.多くの症例で術直後から最終調査時にかけて整復位は保持されていた.遠位骨片の整復を十分行えば,関節内骨折を伴う橈骨遠位端骨折に対しStellar Plateは有用と考えられた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.59.102