進行再発乳がんに対するエリブリンメシル酸塩単独療法の投与量減量法と投与間隔延長法の臨床効果を比較した後方視的研究

「緒言」進行再発乳がんは現行の薬物療法で治癒困難であり, 進行再発乳がんの治療目的は延命と生活の質(QOL)の維持及び改善である. 進行再発乳がんの一次・二次治療としては, アンスラサイクリン又はタキサンを含むレジメンの有効性が証明されており, 広く実施されている. しかしアンスラサイクリン, タキサンの両薬剤に対し抵抗性を示した症例に対する三次治療は, 標準的な治療法が定まっていない. 2011年7月より発売されたエリブリンメシル酸塩(eribulin mesilate;Eri)は手術不能・再発乳がんを適応症とする, 非タキサン系微小管ダイナミクス阻害剤である. Eriの有効性は, アンスラ...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 136; no. 7; pp. 1023 - 1029
Main Authors 佐々木, 俊則, 大島, 有美子, 三島, 江津子, 伴, 晶子, 桂川, 健司, 永松, 秀紹, 吉岡, 祐貴, 築山, 郁人, 久田, 達也, 板倉, 由縁, 水谷, 三浩
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.07.2016
日本薬学会
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Summary:「緒言」進行再発乳がんは現行の薬物療法で治癒困難であり, 進行再発乳がんの治療目的は延命と生活の質(QOL)の維持及び改善である. 進行再発乳がんの一次・二次治療としては, アンスラサイクリン又はタキサンを含むレジメンの有効性が証明されており, 広く実施されている. しかしアンスラサイクリン, タキサンの両薬剤に対し抵抗性を示した症例に対する三次治療は, 標準的な治療法が定まっていない. 2011年7月より発売されたエリブリンメシル酸塩(eribulin mesilate;Eri)は手術不能・再発乳がんを適応症とする, 非タキサン系微小管ダイナミクス阻害剤である. Eriの有効性は, アンスラサイクリン・タキサン無効の進行再発乳がん患者を対象に実施されたEisai Metastatic Breast Cancer Study Assessing Physician's Choice Versus E7389(EM-BRACE)試験が報告されている.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.15-00267