不斉合成研究の43年間を振り返って

「1. はじめに」 筆者は1976年より星薬科大学にて教育研究生活をスタートし, 元号が変わる2019年の春に定年退職することとなった. この度, 日本薬学会学術編集委員会より退職記念総説執筆の依頼を頂いた. 大したことをすることもなく今日に至り, 恐縮ではあるが, 恩師, 同僚, 卒業生とともに過ごした43年間の研究生活を振り返ってみたい. 1972年に星薬科大学に入学した筆者は, 学部4年の特別実習生として乙益寛隆先生の薬品製造化学教室にお世話になり, ここで初めて化学研究の一端に触れることができた. その後, 卒業と同時に乙益先生のお誘いで機器センターの助手として採用されたのがきっかけで...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 140; no. 2; pp. 273 - 287
Main Author 東山, 公男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.02.2020
日本薬学会
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Summary:「1. はじめに」 筆者は1976年より星薬科大学にて教育研究生活をスタートし, 元号が変わる2019年の春に定年退職することとなった. この度, 日本薬学会学術編集委員会より退職記念総説執筆の依頼を頂いた. 大したことをすることもなく今日に至り, 恐縮ではあるが, 恩師, 同僚, 卒業生とともに過ごした43年間の研究生活を振り返ってみたい. 1972年に星薬科大学に入学した筆者は, 学部4年の特別実習生として乙益寛隆先生の薬品製造化学教室にお世話になり, ここで初めて化学研究の一端に触れることができた. その後, 卒業と同時に乙益先生のお誘いで機器センターの助手として採用されたのがきっかけで, 43年間を星薬科大学で過ごすことになった. 機器センターでは主に核磁気共鳴装置や質量分析装置の操作, 管理, 解析に携わり, 同時に薬品製造化学教室にて複素環化合物の合成研究も行う日々であった.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.19-00207