事務系男性労働者における運動量と内臓脂肪蓄積に関する検討

「I. はじめに」メタボリックシンドロームの主要因である内臓脂肪蓄積に生活習慣が大きく影響することが明らかとなっている1). そして, 内臓脂肪の減少には摂取カロリーの制限とともに身体活動を増加させることが効果的といわれている2). 国民健康・栄養調査3)では, 20-60歳代の男性のBMI25以上の肥満者の割合は, 平成7年以降増加傾向にあり, 職域における定期健診の有所見者も年々増加しており, 50%を超えている4). これまで男性労働者における積極的な運動と日常生活上の運動を合わせた総運動量と内臓脂肪量との関連についての報告は少ない. 今回我々は, 事務系男性労働者において内臓脂肪量の代...

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Published in産業衛生学雑誌 Vol. 54; no. 2; p. 71
Main Authors 南, 未来, 廣部, 一彦, 館, 美加, 平田, 真以子, 川口, 恭子, 森, 雅子, 吹本, 小百合
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本産業衛生学会 2012
日本産業衛生学会
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Summary:「I. はじめに」メタボリックシンドロームの主要因である内臓脂肪蓄積に生活習慣が大きく影響することが明らかとなっている1). そして, 内臓脂肪の減少には摂取カロリーの制限とともに身体活動を増加させることが効果的といわれている2). 国民健康・栄養調査3)では, 20-60歳代の男性のBMI25以上の肥満者の割合は, 平成7年以降増加傾向にあり, 職域における定期健診の有所見者も年々増加しており, 50%を超えている4). これまで男性労働者における積極的な運動と日常生活上の運動を合わせた総運動量と内臓脂肪量との関連についての報告は少ない. 今回我々は, 事務系男性労働者において内臓脂肪量の代理指標としての腹囲・内臓脂肪面積(推定値, Visceral fat area: VFA)と総運動量(積極的な運動+日常生活上の運動)の関連について検討し, 効果的な保健指導を実施する上での知見を得たので報告する. 「II. 対象と方法」「1)対象」M事業所関西地区において2008年度定期健康診断(定期健診)を受診した60歳未満の男性は2,289名で, そのうち, 腹囲に加えてVFAを測定した2,072名(平均年齢42.4±11.2歳)を対象とした.
ISSN:1341-0725
1349-533X
DOI:10.1539/sangyoeisei.C11002