感染対策に関するボードゲームと講義による学習効果の比較に関する検討

「緒言」 2009年に発生した新型インフルエンザ大流行において, 薬局薬剤師は優先ワクチン接種対象者に含まれなかった. しかし, 2013年6月に作成された「新型インフルエンザ等対策ガイドライン」において, 特定接種の登録対象者に薬局薬剤師が含まれ, 薬局薬剤師は感染症患者に接する機会が多い医療従事者の一人であると改めて示された. 大流行の経験を通して薬局薬剤師らの感染対策への意識は向上したが, その一方で, 感染対策の知識や対応不足は改善されていないと報告されている. 医薬分業が進み, 保険薬局には様々な感染症の患者が来局する. 薬局では患者の身体に直接触れる機会は少なく, 患者の滞在時間は...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 134; no. 7; pp. 839 - 849
Main Authors 川村, ひとみ, 岸本, 桂子, 松田, 俊之, 福島, 紀子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.07.2014
日本薬学会
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Summary:「緒言」 2009年に発生した新型インフルエンザ大流行において, 薬局薬剤師は優先ワクチン接種対象者に含まれなかった. しかし, 2013年6月に作成された「新型インフルエンザ等対策ガイドライン」において, 特定接種の登録対象者に薬局薬剤師が含まれ, 薬局薬剤師は感染症患者に接する機会が多い医療従事者の一人であると改めて示された. 大流行の経験を通して薬局薬剤師らの感染対策への意識は向上したが, その一方で, 感染対策の知識や対応不足は改善されていないと報告されている. 医薬分業が進み, 保険薬局には様々な感染症の患者が来局する. 薬局では患者の身体に直接触れる機会は少なく, 患者の滞在時間は比較的短いが, 服薬指導では患者と至近距離で向き合いながら行うことも多い. また, 薬局薬剤師の活躍の場は在宅訪問指導へも広がってきている. そのため, 薬局薬剤師が感染対策のために必要な個人防護具や環境消毒等についての知識を持つことは重要である.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.13-00254