当科における局所麻酔下胸腔鏡検査の経験
<目的>局所麻酔下胸腔鏡検査の有用性の検討. <対象〉2001年11月から2002年12月までの間に, 胸腔穿刺及び盲目的経皮胸膜生検では確定診断が得られなかった浸出性胸水貯留症例で, 局所麻酔下に胸腔鏡検査を施行した6例を対象とした. <方法〉局所麻酔下でフレキシブルビデオ胸腔鏡(オリンパス社製LFT-240)を用い, 胸腔内の観察, 及び, 病変部の生検を行った. <結果>いずれの症例も肉眼的に胸膜病変を有し, 限局性隆起性病変が4例, びまん性胸膜肥厚が2例であった. 診断は悪性胸膜中皮腫2例(上皮型, 二相型各1例), 腺癌2例, 非特異的炎症性変化...
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Published in | The Journal of the Japan Society for Respiratory Endoscopy Vol. 25; no. 3; p. 205 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
2003
日本気管支学会 The Japan Society for Respiratory Endoscopy |
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ISSN | 0287-2137 2186-0149 |
DOI | 10.18907/jjsre.25.3_205_3 |
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Summary: | <目的>局所麻酔下胸腔鏡検査の有用性の検討. <対象〉2001年11月から2002年12月までの間に, 胸腔穿刺及び盲目的経皮胸膜生検では確定診断が得られなかった浸出性胸水貯留症例で, 局所麻酔下に胸腔鏡検査を施行した6例を対象とした. <方法〉局所麻酔下でフレキシブルビデオ胸腔鏡(オリンパス社製LFT-240)を用い, 胸腔内の観察, 及び, 病変部の生検を行った. <結果>いずれの症例も肉眼的に胸膜病変を有し, 限局性隆起性病変が4例, びまん性胸膜肥厚が2例であった. 診断は悪性胸膜中皮腫2例(上皮型, 二相型各1例), 腺癌2例, 非特異的炎症性変化2例であった. 特に, 腺癌と悪性胸膜中皮腫との鑑別に有用であった. また, 合併症は認めなかった. <結論>本検査は比較的簡便で, 安全に施行可能であり, 診断が困難な胸水貯留例において有用である. |
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ISSN: | 0287-2137 2186-0149 |
DOI: | 10.18907/jjsre.25.3_205_3 |