タバコ主流煙及び二本鎖RNA誘発気道炎症マウスにおけるTNF-αを介したコルチコステロイド感受性の低下
「緒言」ステロイド抗炎症薬に対する感受性の低下は, 慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease; COPD)患者にみられる特徴であり, COPDの治療を困難にする要因となっている. COPDは持続的な末梢気道炎症を基礎とし, これに伴う杯細胞の過形成と気道粘液の過剰産生, 気道平滑筋の肥厚といった気道リモデリングにより不可逆的な気道狭窄を呈する. そのため, COPD治療においては気道炎症の制御が重要と考えられるが, COPD患者はステロイド抗炎症薬に対して抵抗性を示すことが知られている. また, COPD患者においては, 上気道での易感染性や...
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Published in | YAKUGAKU ZASSHI Vol. 139; no. 6; pp. 955 - 961 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本薬学会
01.06.2019
日本薬学会 |
Subjects | |
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Summary: | 「緒言」ステロイド抗炎症薬に対する感受性の低下は, 慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease; COPD)患者にみられる特徴であり, COPDの治療を困難にする要因となっている. COPDは持続的な末梢気道炎症を基礎とし, これに伴う杯細胞の過形成と気道粘液の過剰産生, 気道平滑筋の肥厚といった気道リモデリングにより不可逆的な気道狭窄を呈する. そのため, COPD治療においては気道炎症の制御が重要と考えられるが, COPD患者はステロイド抗炎症薬に対して抵抗性を示すことが知られている. また, COPD患者においては, 上気道での易感染性やrhinovirus, Streptococcus pneumoniae, Haemophilus influenzaeなどの呼吸器感染症による急性増悪も問題となる. われわれは以前, マウスを用いたin vivo研究において, タバコ主流煙(tobacco smoke; TS)や二本鎖RNAであるpoly(I:C), lipopolysaccharide (LPS)による反復刺激によってコルチコステロイド感受性の低下を伴う気道炎症が誘導されることを明らかにした. |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.18-00230 |