小学校高学年児童を対象とした走り幅跳びの体育授業における学習成果の検討:より大きな鉛直速度を獲得できる踏切は学習可能か

「I. 緒言」走り幅跳びは陸上競技・跳躍種目の1つであり, 任意の距離の助走から片足踏切の跳躍を行い, その距離を競う種目である. 競技者を対象とした先行研究では, 助走速度と記録に強い相関関係が見られたことから, 記録の向上には高い助走速度を発揮することの重要性が指摘されている(Bridgett and Linthorne, 2006 ; Coe, 1997 ; Hay et al., 1986 ; Lees et al., 1994). 一方, 学校体育では, 小学校高学年で陸上運動領域内の種目として, はじめて学習することになるが(文部科学省, 2008a), 小学校高学年児童を対象とし...

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Published inTaiikugaku kenkyū Vol. 62; no. 2; pp. 647 - 663
Main Authors 西村, 三郎, 木野村, 嘉則, 小林, 育斗, 松崎, 鈴, 松下, 翔一, 池田, 延行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published Tokyo 一般社団法人 日本体育学会 01.01.2017
日本体育学会
Japan Science and Technology Agency
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Summary:「I. 緒言」走り幅跳びは陸上競技・跳躍種目の1つであり, 任意の距離の助走から片足踏切の跳躍を行い, その距離を競う種目である. 競技者を対象とした先行研究では, 助走速度と記録に強い相関関係が見られたことから, 記録の向上には高い助走速度を発揮することの重要性が指摘されている(Bridgett and Linthorne, 2006 ; Coe, 1997 ; Hay et al., 1986 ; Lees et al., 1994). 一方, 学校体育では, 小学校高学年で陸上運動領域内の種目として, はじめて学習することになるが(文部科学省, 2008a), 小学校高学年児童を対象とした先行研究においても, 同様の結果が報告されている(中川・青谷, 1991 ; 尾縣・中野, 1992 ; 植屋・中村, 1984). 一方, 走り幅跳びには, 助走で得られた水平速度を踏切で鉛直速度に変換する走と跳の組み合わせという運動特性があり, 踏切後の鉛直速度も記録に影響を及ぼす.
ISSN:0484-6710
1881-7718
DOI:10.5432/jjpehss.17016