Octabromo-tetrakis(4-methylpyridyl)porphineを用いる銅イオンの吸光光度定量
「緒言」 Tetrakis(sulfophenyl)porphine(TMPyP)のような水溶性ポルフィリンは, 大きなモル吸光係数(105台)を持ち, 様々な金属イオンと錯体を生成することより, 金属イオンの超高感度吸光光度分析試薬として注目されてきた. 1-11) しかし, 金属イオンとポルフィリンの錯体生成は常温では容易に進行しないため, 加熱や余分な試薬の添加が必要であった. 近年, ポルフィリンのピロール環を臭素化した八臭素化ポルフィリンが, 金属イオンとの反応性のよさから注目されている. 12-15) 先にtetrakis(4-methylpyridyl)porphineのピロール...
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Published in | YAKUGAKU ZASSHI Vol. 132; no. 8; pp. 953 - 958 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本薬学会
01.08.2012
日本薬学会 |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0031-6903 1347-5231 |
DOI | 10.1248/yakushi.132.953 |
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Summary: | 「緒言」 Tetrakis(sulfophenyl)porphine(TMPyP)のような水溶性ポルフィリンは, 大きなモル吸光係数(105台)を持ち, 様々な金属イオンと錯体を生成することより, 金属イオンの超高感度吸光光度分析試薬として注目されてきた. 1-11) しかし, 金属イオンとポルフィリンの錯体生成は常温では容易に進行しないため, 加熱や余分な試薬の添加が必要であった. 近年, ポルフィリンのピロール環を臭素化した八臭素化ポルフィリンが, 金属イオンとの反応性のよさから注目されている. 12-15) 先にtetrakis(4-methylpyridyl)porphineのピロール環を八臭素化したoctabromo-tetrakis(4-methylpyridyl)porphine(OBTMPyP, Fig.1)がpH3.0以上の常温で様々な金属イオンと錯体を容易に生成することを報告した. 16) |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.132.953 |