大麦粉含有ホットケーキの摂取による食後の血糖応答に及ぼす影響
【目的】本研究は大麦の健康機能に着目し,大麦粉ホットケーキの摂取が小麦粉ホットケーキと比較して食後血糖値の上昇を抑制するかを検証するため実施した。 【方法】対象は空腹時の血糖値が正常な成人12名(男性6名,女性6名)とした。糖質 50 g分の大麦粉ホットケーキ(試験食)と小麦粉ホットケーキ(対照食)のそれぞれを摂取し,摂取前および摂取開始から15分,30分,45分,60分,90分,120分後の血糖値を測定した。なお,試験は無作為化,単盲検,クロスオーバー試験とし,統計解析は各変数の正規性を確認後,血糖値変化量(Δ血糖値)の経時変化の解析は乱塊法二元配置分散分析を,血糖値上昇下面積(IAUC)の...
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Published in | 栄養学雑誌 Vol. 73; no. 6; pp. 253 - 258 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
2015
日本栄養改善学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0021-5147 1883-7921 |
DOI | 10.5264/eiyogakuzashi.73.253 |
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Summary: | 【目的】本研究は大麦の健康機能に着目し,大麦粉ホットケーキの摂取が小麦粉ホットケーキと比較して食後血糖値の上昇を抑制するかを検証するため実施した。 【方法】対象は空腹時の血糖値が正常な成人12名(男性6名,女性6名)とした。糖質 50 g分の大麦粉ホットケーキ(試験食)と小麦粉ホットケーキ(対照食)のそれぞれを摂取し,摂取前および摂取開始から15分,30分,45分,60分,90分,120分後の血糖値を測定した。なお,試験は無作為化,単盲検,クロスオーバー試験とし,統計解析は各変数の正規性を確認後,血糖値変化量(Δ血糖値)の経時変化の解析は乱塊法二元配置分散分析を,血糖値上昇下面積(IAUC)の解析はFriedman検定を行った。また,ホットケーキシロップを添えた場合についても同様の試験を実施した。 【結果】ホットケーキシロップ無しおよび有りの試験について,大麦粉ホットケーキを摂取した場合,小麦粉ホットケーキと比較して,0~120分間の全平均Δ血糖値およびIAUCが有意に低下した。 【結論】大麦粉ホットケーキには,小麦粉ホットケーキと比較して血糖値の上昇を抑制する効果が確認された。 |
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ISSN: | 0021-5147 1883-7921 |
DOI: | 10.5264/eiyogakuzashi.73.253 |