女子学生における牛乳の脂肪量による食後高血糖抑制効果の検討
「緒言」 わが国の糖尿病有病者数は, 平成18年国民健康・栄養調査1)によると, 糖尿病が強く疑われる人と糖尿病の可能性を否定できない人の総人数は約1,870万人と推測され, 平成14年に実施された糖尿病実態調査の1,620万人より約250万人(15.4%)増加している. 「健康日本21」によると, このまま生活習慣が改善されない場合, 2010年には1,080万人が有病者となり得るという. 糖尿病はひとたび発症すると治癒することはなく, 放置すると網膜症・腎症・神経障害などの合併症を引き起こし, 末期には失明や, 透析療法が必要となる. 合併症の発症と進展を防ぐためには, 食事療法で血糖値を...
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Published in | 栄養学雑誌 Vol. 67; no. 1; pp. 9 - 13 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
2009
日本栄養改善学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0021-5147 1883-7921 |
DOI | 10.5264/eiyogakuzashi.67.9 |
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Summary: | 「緒言」 わが国の糖尿病有病者数は, 平成18年国民健康・栄養調査1)によると, 糖尿病が強く疑われる人と糖尿病の可能性を否定できない人の総人数は約1,870万人と推測され, 平成14年に実施された糖尿病実態調査の1,620万人より約250万人(15.4%)増加している. 「健康日本21」によると, このまま生活習慣が改善されない場合, 2010年には1,080万人が有病者となり得るという. 糖尿病はひとたび発症すると治癒することはなく, 放置すると網膜症・腎症・神経障害などの合併症を引き起こし, 末期には失明や, 透析療法が必要となる. 合併症の発症と進展を防ぐためには, 食事療法で血糖値を正常範囲にコントロールすることが重要で, 空腹時のみならず, 食後の過度の血糖値上昇を避ける必要がある. 食事療法において, 近年注目されているのがGIである. GI(Glycemic Index;グライセミック・インデックス)は血糖指数と呼ばれ, 欧米ではすでにGIを基に血糖値を上げにくい食品を選択し, 食事内容の工夫がなされており, 日本でも治療食に用いるなどGIを応用する動きがみられる2~4). |
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ISSN: | 0021-5147 1883-7921 |
DOI: | 10.5264/eiyogakuzashi.67.9 |