Plasmapheresisにて症状の改善を見た活動期SLEの1症例

• Published in: 医療 Vol. 38; no. 2; pp. 203 - 205
• Main Authors: 西, 紀, 仲野, 孝, 平野, 尚, 橋本, 武則
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 国立医療学会 1984; 医療同好会
• Subjects: 免疫複合体; 活動期SLE; 血漿交換
• ISSN: 0021-1699; 1884-8729
• DOI: 10.11261/iryo1946.38.203

今回我々は, Steroid療法にもかかわらず症状の改善がみられなかつた活動期SLE患者1例に, plasmapheresisを試みた. 症例は, 29才女性の活動期SLE患者で, 顔面蝶形紅斑が強く, Raynaud現象があり, LE細胞陽性, 血清補体価の低下, 抗核抗体及び抗DNA抗体強陽性で, 腎機能障害は認めなかつた.方法は, filter AHF-MA-2500を用い, 約2000mlの血漿交換を, 21日間に5回施行した. plasmapheresis 5回施行後, Immune Complex, 抗DNA抗体は, ほとんど消失し, Steroidを増量することなく, 顔面蝶形紅斑は減少し, 明らかなRaynaud現象も認められなくなつた. 活動期SLEでは, 症状消失後もSteroidもしくは免疫抑制剤との併用療法は必要であるが, Plasmapheresisにより少量の投与で症状の改善がみられた.