ヘルスプロモーション活動におけるアクションリサーチを立ち上げる際の研究デザイン構築プロセス

本報告では,ヘルスプロモーション活動の場でアクションリサーチを立ち上げる際の研究デザイン構築プロセスについて記述した.まず,コミュニティ内のステークホルダーとのパートナーシップ形成を意識した.次に,研究成果をコミュニティ内外に発信し,活動を発展させるための議論の場を設定した.さらに,介入地域同士をつなげる機会を持ち,連合体を形成することを意識した.アクションリサーチでは,質的研究も用いてよりコミュニティ成員の思考を記述的に把握する作業をともなうことが多い.近年日本にも導入されている混合研究法の手法は有効である.ヘルスプロモーション活動におけるアクションリサーチは,研究者にとって時間的,物理的,...

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Published in日本健康教育学会誌 Vol. 27; no. 2; pp. 186 - 191
Main Author 助友, 裕子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本健康教育学会 31.05.2019
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ISSN1340-2560
1884-5053
DOI10.11260/kenkokyoiku.27.186

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Summary:本報告では,ヘルスプロモーション活動の場でアクションリサーチを立ち上げる際の研究デザイン構築プロセスについて記述した.まず,コミュニティ内のステークホルダーとのパートナーシップ形成を意識した.次に,研究成果をコミュニティ内外に発信し,活動を発展させるための議論の場を設定した.さらに,介入地域同士をつなげる機会を持ち,連合体を形成することを意識した.アクションリサーチでは,質的研究も用いてよりコミュニティ成員の思考を記述的に把握する作業をともなうことが多い.近年日本にも導入されている混合研究法の手法は有効である.ヘルスプロモーション活動におけるアクションリサーチは,研究者にとって時間的,物理的,人的労力を要する.持続可能性を高めるために,継続的に事業費を計上できる仕組みづくりが今後の課題である.
ISSN:1340-2560
1884-5053
DOI:10.11260/kenkokyoiku.27.186