NIRSを用いたニューロフィードバックシステムの開発

特定の状況・課題において脳血流が変化する部位を特定(ローカライゼイション)し,その部位の血流情報をフィードバックしながら脳の活動を制御できるようになれば,精神疾患患者の治療やトレーニングに応用可能であると考えられる。本研究では,国際感情画像システムの中から否定的画像を用い,情動刺激を行った際の賦活部位のローカライゼイションを試みた。次に,NIRS本体とパーソナルコンピュータをネットワークで接続し,リアルタイムに関心領域のデータを受信して,oxy-Hb濃度変化をアナログメータ表示するフィードバックシステムを開発した。被験者6名において,背外側前頭前皮質(3例),上側頭溝(6例),腹外側前頭前皮質...

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Published inJOURNAL OF THE KYORIN MEDICAL SOCIETY Vol. 42; no. 1; pp. 2 - 11
Main Authors 中島, 章夫, 福長, 一義, 大貫, 雅也, 嶋津, 秀昭, 大瀧, 純一, 福井, 裕輝, 福井, 康裕, 石山, 陽事, 舟久保, 昭夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 杏林医学会 2011
The Kyorin Medical Society
Subjects
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ISSN0368-5829
1349-886X
DOI10.11434/kyorinmed.42.2

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Summary:特定の状況・課題において脳血流が変化する部位を特定(ローカライゼイション)し,その部位の血流情報をフィードバックしながら脳の活動を制御できるようになれば,精神疾患患者の治療やトレーニングに応用可能であると考えられる。本研究では,国際感情画像システムの中から否定的画像を用い,情動刺激を行った際の賦活部位のローカライゼイションを試みた。次に,NIRS本体とパーソナルコンピュータをネットワークで接続し,リアルタイムに関心領域のデータを受信して,oxy-Hb濃度変化をアナログメータ表示するフィードバックシステムを開発した。被験者6名において,背外側前頭前皮質(3例),上側頭溝(6例),腹外側前頭前皮質(2名)の領域がローカライゼイションされた。開発したシステムを被験者に試用したところ,トラブル等は発生せずフィードバックが可能であった。
ISSN:0368-5829
1349-886X
DOI:10.11434/kyorinmed.42.2