40歳代の乳癌検診には超音波検査を

[目的] 40歳代の乳癌検診にどのmodalityが最適かを探る。 [対象と方法] 1985年11月より1996年3月まで約10年の間に茨城県メディカルセンターにて施行された視触診, マンモグラフィ, 超音波検査の三種併用検診者を対象とし, 40歳代での各検査法の検出率を算出し, 他の年代と比較検討した。 [結果] 総受診者は延べ29,917名であり, 検出率は0.19%で, 病期0および1の割合は86.0%であった。年齢階級別に検出率 (%) をみると, 30~34歳 : 0.15, 35~39歳 : 0.18, 40~44歳 : 0.20, 45~49歳 : 0.26, 50~54歳 :...

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Published in日本乳癌検診学会誌 Vol. 7; no. 1; p. 37
Main Authors 石井, 宏, 角田, 博子, 植野, 映, 花松, 正寛, 田代, 昭男, 植木, 浜一, 堀口, 由利子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本乳癌検診学会 1998
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ISSN0918-0729
1882-6873
DOI10.3804/jjabcs.7.37

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Summary:[目的] 40歳代の乳癌検診にどのmodalityが最適かを探る。 [対象と方法] 1985年11月より1996年3月まで約10年の間に茨城県メディカルセンターにて施行された視触診, マンモグラフィ, 超音波検査の三種併用検診者を対象とし, 40歳代での各検査法の検出率を算出し, 他の年代と比較検討した。 [結果] 総受診者は延べ29,917名であり, 検出率は0.19%で, 病期0および1の割合は86.0%であった。年齢階級別に検出率 (%) をみると, 30~34歳 : 0.15, 35~39歳 : 0.18, 40~44歳 : 0.20, 45~49歳 : 0.26, 50~54歳 : 0.26, 55~59歳 : 0.11, 60~64歳 : 0.15, 65歳以上 : 0.66であり, 閉経直前の群に高率に癌が検出された。それぞれの検出法の検出率を比較すると, 40歳代の群では視触診57.1%, マンモグラフィ32.1%, 超音波82.1%と超音波の検出率が優れており, それに対して50歳以上の群では視触診31.8%, マンモグラフィ72.7%, 超音波50.0%とマンモグラフィによる検出が優位であった。本邦においては, 40歳代の検診には超音波の導入が必要と考えられる。
ISSN:0918-0729
1882-6873
DOI:10.3804/jjabcs.7.37