電解水の歯科への応用

電解水は優れた消毒・殺菌作用を示すことから注目を集めている.現在歯科で利用されている電解水には,強電解酸性水,弱電解酸性水ならびに電解中性水の3種がある.これらの電解水は印象,アクリルレジン床そしてインスツルメントの消毒・殺菌に関して,市販の薬品による消毒・殺菌に比べて,短時間でかつ完全な効果を示し,3種の間には違いは認められなかった.しかし,強酸性水は貴金属合金成分のAuあるいはCuを大量に溶出させることや殺菌効果が急速に低下することが欠点としてあげられる.弱酸性水では溶出が減少し,中性水ではさらに減少した.また,この両者は殺菌効果に優れた持続性を示した....

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Published in九州歯科学会雑誌 Vol. 59; no. 2; pp. 43 - 52
Main Authors 小園, 凱夫, 田島, 清司, 柿川, 宏, 永松, 有紀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 九州歯科学会 2005
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ISSN0368-6833
1880-8719
DOI10.2504/kds.59.43

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Summary:電解水は優れた消毒・殺菌作用を示すことから注目を集めている.現在歯科で利用されている電解水には,強電解酸性水,弱電解酸性水ならびに電解中性水の3種がある.これらの電解水は印象,アクリルレジン床そしてインスツルメントの消毒・殺菌に関して,市販の薬品による消毒・殺菌に比べて,短時間でかつ完全な効果を示し,3種の間には違いは認められなかった.しかし,強酸性水は貴金属合金成分のAuあるいはCuを大量に溶出させることや殺菌効果が急速に低下することが欠点としてあげられる.弱酸性水では溶出が減少し,中性水ではさらに減少した.また,この両者は殺菌効果に優れた持続性を示した.
ISSN:0368-6833
1880-8719
DOI:10.2504/kds.59.43