構造異性体を有するケミカルドラッグ成分の分析
緒言 麻薬や覚せい剤などによる犯罪事件はあとを絶たないが, 近年それらのゲートウエィドラッグとして, 多幸感や快感等を高めることを目的に未規制薬物が使用されることによる問題件数が増加しており, 社会問題になっている. 1, 2) われわれは, 実態把握のために未規制薬物の試買調査を実施し, 成分の確認を行っている. 3, 4) 平成17年4月17日にケミカルドラッグとして広く使われていた5-methoxy-N, N-di-iso-propyl-tryptamine(5MeO-DIPT)とα-methyl-tryptamine(AMT)が, また平成18年4月22日に2, 5-dimethoxy...
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Published in | YAKUGAKU ZASSHI Vol. 126; no. 9; pp. 815 - 823 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本薬学会
01.09.2006
日本薬学会 |
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ISSN | 0031-6903 1347-5231 |
DOI | 10.1248/yakushi.126.815 |
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Summary: | 緒言 麻薬や覚せい剤などによる犯罪事件はあとを絶たないが, 近年それらのゲートウエィドラッグとして, 多幸感や快感等を高めることを目的に未規制薬物が使用されることによる問題件数が増加しており, 社会問題になっている. 1, 2) われわれは, 実態把握のために未規制薬物の試買調査を実施し, 成分の確認を行っている. 3, 4) 平成17年4月17日にケミカルドラッグとして広く使われていた5-methoxy-N, N-di-iso-propyl-tryptamine(5MeO-DIPT)とα-methyl-tryptamine(AMT)が, また平成18年4月22日に2, 5-dimethoxy-4-n-propylthiophenethylamine(2C-T-7)及びN-methyl-α-ethy-3, 4-methylenedioxy-phenethylamine(MBDB)が麻薬に指定された. 違法な薬物であるか否かは, その物質の化学構造式によって定められている. 薬物の分子構造の一部を別のものに置き換えた「デザイナー, ドラッグズ」として知られる一種の類似薬物もケミカルドラッグとして流通している. |
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ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.126.815 |