「小児を対象とした皮膚レーザー治療」の特集によせて
小児の健やかな成長・発達をサポートするうえで, 小児のあざのレーザー治療は非常に重要である. 毛細血管奇型や太田母斑は, 自然消退はないために早期に外来受診となる場合が多いが, 乳児血管腫の様に, 自然軽快傾向があるためにそのまま経過観察をされ, 悪化してから来院する場合も多く, その場合は後日, 整容面に問題を残しやすい. 整容面は本人が成人して本人が気にしてから治療を開始した方が良いとの意見も以前はあったが, 現在では早期治療の有効性が証明され, 多感な学童期のストレスを減らす目的に小児のレーザー治療は積極的におこなわれている. しかし, 毛細血管奇形の完治例は少なく, 生涯にわたって治療...
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Published in | 日本レーザー医学会誌 Vol. 42; no. 1; p. 8 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本レーザー医学会
15.04.2021
日本レーザー医学会 |
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Summary: | 小児の健やかな成長・発達をサポートするうえで, 小児のあざのレーザー治療は非常に重要である. 毛細血管奇型や太田母斑は, 自然消退はないために早期に外来受診となる場合が多いが, 乳児血管腫の様に, 自然軽快傾向があるためにそのまま経過観察をされ, 悪化してから来院する場合も多く, その場合は後日, 整容面に問題を残しやすい. 整容面は本人が成人して本人が気にしてから治療を開始した方が良いとの意見も以前はあったが, 現在では早期治療の有効性が証明され, 多感な学童期のストレスを減らす目的に小児のレーザー治療は積極的におこなわれている. しかし, 毛細血管奇形の完治例は少なく, 生涯にわたって治療が必要である. 太田母斑はレーザーで完治できうる疾患であるが, 繰り返す全身麻酔が必要で, 再発や遅発の問題をかかえている. また異所性蒙古斑は, レーザー治療が有効であるが, 合併症の頻度が高い等の問題がある. 今回, 小児のレーザー治療を, 疾患別にエキスパートの先生方に執筆をお願いした. 成人と異なり, 成長し変化していく小児のレーザー治療の全体像を理解し, どの時期にどのような治療を行うべき等の今後の治療の方向性を決める一助となれば幸いである. |
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ISSN: | 0288-6200 1881-1639 |
DOI: | 10.2530/jslsm.jslsm-42_0007 |