肺がん化学療法に対する薬学的管理手法の構築とその定量的評価

国民へ良質かつ効率的な医療を提供することは医療従事者の責務であり, 効率的な薬物療法の実施と有害事象の防止は必須である. 薬剤師は患者への服薬指導, 薬物投与設計支援薬物投与後の患者モニタリング, 医療スタッフへの医薬品情報提供などを主たる内容とする薬剤管理指導業務において, これら薬物療法の適正化への役割を担う. その役割を果たすために, 系統化された業務指針と業務内容の質的な評価が求められている. 筆者らは, 疾患別の業務指針を薬剤管理指導業務に導入することによる業務の質の向上と効率性を示し, 1, 2) 「POS(Problem Oriented System)による標準ケア計画」3)を...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 125; no. 5; pp. 405 - 416
Main Authors 早川, 達, 山野内, 香織, 廣畑, 多恵, 戸津, 佐和子, 牧野, あずさ, 佐藤, 秀紀, 藤田, 昭久, 関根, 球一郎, 猪爪, 信夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.05.2005
日本薬学会
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Summary:国民へ良質かつ効率的な医療を提供することは医療従事者の責務であり, 効率的な薬物療法の実施と有害事象の防止は必須である. 薬剤師は患者への服薬指導, 薬物投与設計支援薬物投与後の患者モニタリング, 医療スタッフへの医薬品情報提供などを主たる内容とする薬剤管理指導業務において, これら薬物療法の適正化への役割を担う. その役割を果たすために, 系統化された業務指針と業務内容の質的な評価が求められている. 筆者らは, 疾患別の業務指針を薬剤管理指導業務に導入することによる業務の質の向上と効率性を示し, 1, 2) 「POS(Problem Oriented System)による標準ケア計画」3)を構築した. これらの成果は日本病院薬剤師会「薬剤管理指導業務ガイドライン」4)に取り入れられ, その後「薬剤管理指導業務実施時の問題解決方法の調査, 研究」報告5)など, 薬剤管理指導業務の標準化や効率化に関わる報告がなされている. 6, 7) しかし, 具体的に系統化された業務指針はかならずしも十分整備されていないのが現状である.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.125.405