集中治療室における薬剤師によるMRSA感染症治療への介入効果
『緒言』 薬剤師には処方内容を含めた治療計画への参画や適切な薬剤投与の確認など, 医療安全や薬物療法の質の向上に対する一層の関与が求められている. また, 平成19年に厚生労働省より発表された「病院における薬剤師の業務及び人員配置に関する検討会報告書」において, 病院薬剤師の果たすべき業務の1つとして感染制御チーム(ICT:infection control team)や栄養サポートチームなどのチーム医療への積極的な参画が挙げられており, それらに関する薬剤師の活躍が数多く報告されるようになった1-3). 特に, 感染症治療において薬物動態学(PK:pharmacokinetics)と薬力学(...
Saved in:
Published in | YAKUGAKU ZASSHI Vol. 131; no. 4; pp. 563 - 570 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本薬学会
01.04.2011
日本薬学会 |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0031-6903 1347-5231 |
DOI | 10.1248/yakushi.131.563 |
Cover
Summary: | 『緒言』 薬剤師には処方内容を含めた治療計画への参画や適切な薬剤投与の確認など, 医療安全や薬物療法の質の向上に対する一層の関与が求められている. また, 平成19年に厚生労働省より発表された「病院における薬剤師の業務及び人員配置に関する検討会報告書」において, 病院薬剤師の果たすべき業務の1つとして感染制御チーム(ICT:infection control team)や栄養サポートチームなどのチーム医療への積極的な参画が挙げられており, それらに関する薬剤師の活躍が数多く報告されるようになった1-3). 特に, 感染症治療において薬物動態学(PK:pharmacokinetics)と薬力学(PD:Pharmacodynamics)に基づく抗菌薬の適正使用が切望され, 医薬品の専門家としての薬剤師の活躍が求められている. このような医療環境の変化の中で, 日本病院薬剤師会では感染制御に関する高度な知識, 技術, 実践能力により適切かつ安全な薬物療法の遂行に寄与する薬剤師の育成を目的として感染制御認定・専門薬剤師制度が導入され, さらに日本化学療法学会では抗菌化学療法に専門的な知識技術を有する薬剤師の育成を目的として抗菌化学療法認定薬剤師制度が導入され, 感染症領域における薬剤師への期待がさらに高まってきている. |
---|---|
ISSN: | 0031-6903 1347-5231 |
DOI: | 10.1248/yakushi.131.563 |