デイケアにおける個別リハビリテーションが身体機能と転倒予防自己効力感に及ぼす効果:コントロール群のない介入研究

【目的】本研究の目的は,通所リハビリテーション(以下,デイケア)における6か月間の個別リハビリテーション(以下,リハビリテーションをリハビリとする)が,身体機能と転倒予防自己効力感に及ぼす効果について検証することである。【対象】対象者は,デイケアを利用している高齢者19名である。【方法】リハビリ開始時と6か月後のリハビリ終了時に,握力,30秒椅子立ち上がりテスト(以下,CS-30テスト),10m歩行時間,Timed Up & Goテスト,イラスト版転倒予防自己効力感尺度(以下,FPSE)の計5項目について評価し,その評価結果を比較分析した。【結果】リハビリ開始時と,6か月後のリハビリ終...

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Published in日本転倒予防学会誌 Vol. 1; no. 3; pp. 43 - 49
Main Authors 越田, 真美, 西谷, 厚, 瀧本, 弘明, 川口, 朋子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本転倒予防学会 10.03.2015
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ISSN2188-5702
2188-5710
DOI10.11335/tentouyobou.1.3_43

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Summary:【目的】本研究の目的は,通所リハビリテーション(以下,デイケア)における6か月間の個別リハビリテーション(以下,リハビリテーションをリハビリとする)が,身体機能と転倒予防自己効力感に及ぼす効果について検証することである。【対象】対象者は,デイケアを利用している高齢者19名である。【方法】リハビリ開始時と6か月後のリハビリ終了時に,握力,30秒椅子立ち上がりテスト(以下,CS-30テスト),10m歩行時間,Timed Up & Goテスト,イラスト版転倒予防自己効力感尺度(以下,FPSE)の計5項目について評価し,その評価結果を比較分析した。【結果】リハビリ開始時と,6か月後のリハビリ終了時の結果を比較すると,CS-30テスト,10m歩行時間,イラスト版FPSEの項目において,有意に改善していた(Wilcoxon符号付順位和検定,p<0.05)。イラスト版FPSEの細項目では,「立ち座り」が有意に改善していた(t検定,p<0.05)。【結論】デイケアを利用する高齢者を対象に,6か月間の個別リハビリを実施した。個別リハビリが,身体機能と転倒予防自己効力感に及ぼす効果について明確にはならなかった。今後は,個別リハビリの効果を検討するために,コントロール群を設定し,要介護度,リハビリ頻度,ADL機能など配慮した対象者を設定し,身体機能と転倒予防自己効力感との関連を検討する必要がある。
ISSN:2188-5702
2188-5710
DOI:10.11335/tentouyobou.1.3_43