メタボリックシンドロームに着目した保健指導の評価 -5年間の体重を比較して
目的:メタボリックシンドロームに着目した継続的な保健指導の効果を,体重変化から明らかにする. 方法:平成16年4月から平成21年3月まで,当センター2日ドックを受診した40歳から69歳までの5年間継続受診者233名を対象とし,平成16年度から平成18年度(以下第1期とする)と,平成18年度から平成20年度(以下第2期とする)の体重増減者数と,体重変化平均値について比較した(第1期は16年度と18年度の体重,第2期は18年度と20年度の体重を評価に用いた).第1期における関わりは,医師からの検査結果説明後に,異常検査データについて約10分間の保健指導を行った.第2期は,腹囲測定と体組成検査を加え...
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Published in | 人間ドック Vol. 25; no. 1; pp. 71 - 76 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本人間ドック学会
2010
日本人間ドック学会 |
Subjects | |
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ISSN | 1880-1021 2186-5027 |
DOI | 10.11320/ningendock.25.71 |
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Summary: | 目的:メタボリックシンドロームに着目した継続的な保健指導の効果を,体重変化から明らかにする. 方法:平成16年4月から平成21年3月まで,当センター2日ドックを受診した40歳から69歳までの5年間継続受診者233名を対象とし,平成16年度から平成18年度(以下第1期とする)と,平成18年度から平成20年度(以下第2期とする)の体重増減者数と,体重変化平均値について比較した(第1期は16年度と18年度の体重,第2期は18年度と20年度の体重を評価に用いた).第1期における関わりは,医師からの検査結果説明後に,異常検査データについて約10分間の保健指導を行った.第2期は,腹囲測定と体組成検査を加え,メタボリックシンドロームの健康教室と健康目標の設定を行った. 結果:第1期の体重増加者数は3kg以上が24名,1kg以上3kg未満が53名,体重減少者数は3kg以上が26名,1kg以上3kg未満が41名,変化が89名であった.第2期の体重増加者数は3kg以上が14名,1kg以上3kg未満が23名,体重減少者数は3kg以上53名,1kg以上3kg未満が61名,変化82名であった.第1期に比べ,第2期は体重減少者数が有意に増加し,体重増加者が減少していた(p<0.001).体重変化平均値は第1期が,0.11kg増加,第2期は1.25kg減少であった.体重変化平均値も第2期の方が有意に減少していた(p<0.001). 結語:メタボリックシンドロームに着目した継続的な保健指導は体重減少に有効であった. |
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ISSN: | 1880-1021 2186-5027 |
DOI: | 10.11320/ningendock.25.71 |