胆道疾患におけるEUS/IDUS
胆道疾患におけるEUS/IDUSの役割は,診断と治療への応用に大きく分けられる.腫瘍性病変の診断では,原疾患の存在診断,壁深達度,病期および水平進展の判定,周囲リンパ節の評価,門脈・肝動脈などの主要血管への浸潤の有無の判定に有用であり,近年ではERCP下生検および細胞診で診断が困難な症例におけるEUS-FNAの報告が散見される.また,腫瘍性病変以外では膵胆管合流異常,胆道結石の存在診断に有用である.EUSを用いた治療では胆道ドレナージの報告が増加してきている.胆管と十二指腸,胃と左肝内胆管,胆嚢と十二指腸,ランデブー法など様々なアプローチ法が報告されているが,手技の標準化は達成されておらず,今...
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Published in | Tando Vol. 28; no. 2; pp. 163 - 171 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本胆道学会
2014
Japan Biliary Association 一般社団法人 日本胆道学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0914-0077 1883-6879 |
DOI | 10.11210/tando.28.163 |
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Summary: | 胆道疾患におけるEUS/IDUSの役割は,診断と治療への応用に大きく分けられる.腫瘍性病変の診断では,原疾患の存在診断,壁深達度,病期および水平進展の判定,周囲リンパ節の評価,門脈・肝動脈などの主要血管への浸潤の有無の判定に有用であり,近年ではERCP下生検および細胞診で診断が困難な症例におけるEUS-FNAの報告が散見される.また,腫瘍性病変以外では膵胆管合流異常,胆道結石の存在診断に有用である.EUSを用いた治療では胆道ドレナージの報告が増加してきている.胆管と十二指腸,胃と左肝内胆管,胆嚢と十二指腸,ランデブー法など様々なアプローチ法が報告されているが,手技の標準化は達成されておらず,今後有用性,安全性に関する検証が必要である. |
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ISSN: | 0914-0077 1883-6879 |
DOI: | 10.11210/tando.28.163 |