頸動脈狭窄症におけるカルシウムスコア適用の試み

「はじめに」われわれは頸動脈狭窄症に対する頸動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy:CEA)の周術期評価として3D-CTAを中心に行い, その有用性について報告してきた2).特に, 3D-CTAで良好に描出される石灰化について詳細に検討し, 3D-CTA上の形状により, 石灰化病変は豆(bean)型, 島(island)型に分けられ, 病理所見からは顆粒状(granular), 塊状(lump), 層状(laminar)に分類されること, 顆粒状のものは内膜側に, 塊状・層状のものは弾性線維側に多く, この傾向は豆型石灰化病変で強いことを示した. そして, 3D-CTAで...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in脳卒中の外科 Vol. 35; no. 6; pp. 423 - 426
Main Authors 梅村, 淳, 竹内, 洋太郎, 間瀬, 光人, 山田, 和雄, 出村, 光一朗, 真砂, 敦夫, 中塚, 雅雄, 片野, 広之, 相原, 徳孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 2007
日本脳卒中の外科学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs.35.423

Cover

Loading…
More Information
Summary:「はじめに」われわれは頸動脈狭窄症に対する頸動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy:CEA)の周術期評価として3D-CTAを中心に行い, その有用性について報告してきた2).特に, 3D-CTAで良好に描出される石灰化について詳細に検討し, 3D-CTA上の形状により, 石灰化病変は豆(bean)型, 島(island)型に分けられ, 病理所見からは顆粒状(granular), 塊状(lump), 層状(laminar)に分類されること, 顆粒状のものは内膜側に, 塊状・層状のものは弾性線維側に多く, この傾向は豆型石灰化病変で強いことを示した. そして, 3D-CTAで同じように描出される石灰化の中には顆粒状のものを含み, みかけよりも比較的柔らかい病変であるものも含まれ, CAS(carotid angioplasty and stenting/carotid artery stenting)に影響する可能性を示唆した5). 本研究では, これまでの結果をふまえ, 頸動脈内膜剥離術の対象となった頸動脈狭窄症の石灰化病変について, 3D-CTAのデータをもとに分析し, カルシウムスコアを用いて評価することを試みた.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.35.423