がん疼痛患者におけるフェンタニルパッチ2.5 mg製剤半面貼付の検討

「緒言」 フェンタニルパッチ(デュロテップ(R)パッチ)は, 2002年3月に薬価収載され日本で初めて各種がんにおける鎮痛に適応が認められたフェンタニル経皮吸収製剤である. 本剤の日本における用法・用量は, モルヒネからの切り替えによってのみ使用可能で, 換算表に基づき貼付用量を決め, 72時間毎に貼付することとなっている. フェンタニルパッチは放出制御膜により一定の速度で放出されパッチ面積に比例して放出量が決定し, 2.5mg, 5.0mg, 7.5mg及び10.0mg製剤に相当するフェンタニル放出速度は, それぞれ25μg/h, 50μg/h, 75μg/h及び100μg/hである. フェ...

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Published inYAKUGAKU ZASSHI Vol. 128; no. 3; pp. 447 - 450
Main Authors 国分, 秀也, 的場, 元弘, 岡崎, 美代子, 外, 須美夫, 矢後, 和夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本薬学会 01.03.2008
日本薬学会
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Summary:「緒言」 フェンタニルパッチ(デュロテップ(R)パッチ)は, 2002年3月に薬価収載され日本で初めて各種がんにおける鎮痛に適応が認められたフェンタニル経皮吸収製剤である. 本剤の日本における用法・用量は, モルヒネからの切り替えによってのみ使用可能で, 換算表に基づき貼付用量を決め, 72時間毎に貼付することとなっている. フェンタニルパッチは放出制御膜により一定の速度で放出されパッチ面積に比例して放出量が決定し, 2.5mg, 5.0mg, 7.5mg及び10.0mg製剤に相当するフェンタニル放出速度は, それぞれ25μg/h, 50μg/h, 75μg/h及び100μg/hである. フェンタニルパッチは, 経皮吸収製剤であるため使用法が簡便であり, 嚥下困難な患者に対しても使用可能なことから, 患者のQOLの改善や医療従事者, 介護者の負担軽減が期待できる薬剤であるといえる. 主成分であるフェンタニルはオピオイドμ受容体に対して親和性が高く, モルヒネの約70-100倍の鎮痛活性があると考えられている.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.128.447